2012年アブダビ・プロ本戦・・・ホドウフォ・ヴィエイラ

ホドウフォ・ヴィエイラ(GFチーム)vsマルセロ・ベルナルド(ブラジリアン・パワー・チーム)

ホドウフォの階級別かアブソか分かりませんがおそらく初戦くらいです。

やや流している感じですが、相手のマルセロ選手は超ガチ、しかもなかなかのムーブを見せるので危うくパスされかけてます。
しかし優しめにTDを決めると、グリップはそのままでパス&フィニッシュ、圧倒的なアタック能力を見せつけます。
ガード時との落差が激し過ぎですね。

アブソルート級・・・ホドウフォ・ヴィエイラ(GFチーム)vs?

ホドウフォ、これがアブソ初戦の模様。
相手知り合いか?ってくらいリラックスしたムーブを見せていますね。
ノリが完全にスパーのそれで、ベリンボロを狙い、キス・オブ・ザ・ドラゴンを成功させる等、ホドウフォの柔軟なガード・ワークが楽しめる試合となっています。

ホドウフォ・ヴィエイラ(GFチーム)vsホベルト・トゥサ(グレイシー・バッハ)

バッハの強豪トゥサ、スタンドでかなり食い下がっていてさすが!という所を見せます。
しかし最後は投げられてしまい万事休す。
ホドウフォに上取られたらもうどうしようもありませんね・・・。
マウントから腕十字への移行が非常に柔らかくスムージーで美しいです。

アブソルート級準決勝・・・
ホドウフォ・ヴィエイラ(GFチーム)vsベルナルド・ファリア(アリアンシ)

まったく勝てそうな見込みが無いまま罰ゲームのように何回もホドウフォと対戦させられる悲劇のファリア、漢を見せたい所です。

しかし見事にTDされてしまうと、後はいつもと同じ展開、ホドウフォの上を返せる気配がありません。

ファリアも必死で足にしがみついたり、なんとか打開しようとしますが、ホドウフォはトップ・ポジションで体重差等を使って優位に立っているのではなく、単純にスピードと技術で相当勝っているからなので、惜しい場面があってもことごとくホドウフォにかわされて、良いポジションを取られ続けてしまいます。

ファリアまたしても後略の糸口を掴めぬまま一方的に完敗。
頑張れファリア!

アブソルート級決勝・・・
ホドウフォ・ヴィエイラ(GFチーム)vsアンドレ・ガウバォン(ATOS)

これは非常に重要な試合ですね!!
ガウバォンは2011年ADCCを完全制覇し、打倒ホドウフォの有力候補に挙げられています。

ATOS首領の超バキ・ボディと超テクが、どこまでホドウフォに迫れるのか、注目ですよ。

開始当初から、ガウバォンが物凄いブン投げられてますね。
ホドウフォのこのスタンド・アクションを止める事が出来ないと本当に厳しいですね。
かえすがえすも恐ろしいホドウフォのJUDO・・・。
さすがUGFの血を引くGFチームのレペゼン。
謎の多いUGFやGFチームの特集をいつかやりたいですねー。

しかしいまやフィジカル・モンスターと化しているガウバォン、抑え込むのにさすがのホドウフォも必死です。

しかしガウバォン、ディープハーフに持ち込むとそこから粘ってスイープ成功!!
これは凄い。
強くなってからのホドウフォがスイープされたのって余り見た事ありません。
ベルナルド・ファリアが流れでなんとか上取るくらいがせいぜいでしたよね。

しかしホドウフォもハーフから立ち上がりでスイープ仕返し!
そこからはホドウフォのパス・ムーブ独壇場!
6分42秒のパスとか物凄いですね・・・。
ガウバォンが粘りまくって完パスだけは避ける場面もアツいです。


しかし結果的にホドウフォの完勝です。

ガウバォン、特にスイープでホドウフォをかなり揺さぶっており、今までのホドウフォ対戦相手中で、最も肉薄したと言っても良いくらい健闘した内容だったと思います。

ただ、それでもだいぶ差がある感じがしますので、今後ガウバォンの巻き返しなるかどうか、微妙な所だと思います。
ガウバォンはシャンジへのリベンジを果たすなど、非常に充実した練習環境が窺われますので、期待できるかもしれません。

それにしても今大会、やはりホドウフォの圧倒的な強さが「いつものように」際立った大会だったと言えるのではないでしょうか。

思えばホジャーが君臨し、「史上最高の王者」と呼ばれた事が今は昔のように思えます。

そんな以前の事では無いんですけどね・・・。
ここまで動けて、立ちもバカ強の重量級とか反則ですよ。
しかも重量級とは言っても、そんな背高くないですし、階級だって今回はシャンジより下ですからねー。
ムーブがとにかく凄いです。
全編フライング系ムービーですよ。

ホミーニョはどうもヒザがだいぶ悪いようですので、今年はvsシャンジが柔術界最強決定戦の山場になる
のではないでしょうか。
とにかく膠着しても良いから絶対スタンドで上回らないとシャンジも厳しいと思います。
サウロや柔道メダリストと共に、立ち技術を更に磨いて欲しいですねー!

強過ぎる王者を巡ってのムンジアルが非常に楽しみです。

 

2012年アブダビ・プロ本戦・・・シャンジ・ヒベイロ

アブソルート級・・・アンドレ・ガウバォン(ATOS)vsシャンジ・ヒベイロ(ヒベイロ柔術)


シャンジのガードワーク
というのは、逆さや回転等の最新系を駆使した物ではありませんが(時々回りますけど)、非常に柔軟で、ハーフ下でもガード足を堅くロックしたりせずに遊ばせておき、相手がパスにかかる刹那にガードに戻すorシッティングに戻すorそのまま三角というムーブが鉄壁です。

パスされかけた事すらあまり見た事ありませんが、ここではガウバォン伝家の宝刀レッグウィーブ・パス&TTパスのコンビネーションの前に本来遊ばせる足を殺されてしまい、ほぼ完パスされてしまっていますね・・・。
ビックリするほどシャンジが何も出来ず、ガウバォンの完勝です。 
シャンジも自信があったから引き込んだのでしょうが、前回シャンジが上でガウバォンをグルグルにした事を考えると、今後両者の戦いは上の取り合いになるかもしれませんね。

-100キロ級決勝・・・シャンジ・ヒベイロ(ヒベイロ柔術)vsベルナルド・ファリア(アリアンシ)

2010年ムンジアル階級別決勝で、シャンジがホジャー&ホミーニョ以外の選手に敗れてしまい衝撃が走りました。


その相手であるかっとびディープハーフ野郎ベルナルド・ファリアと大舞台で再戦です。

ファリアのスライディング・ディープハーフを警戒してかシャンジがアクティブな引き込みです。
ファリアが噛み付き系の体勢からヘヴィーに攻め立てますが、ここではシャンジ見事なガードワークを見せます。
チョークも交えているのでしょうか、ファリアを長く釘付けにします。

しかしファリア粘りのパスから、ガウバォン戦同様またもガードを割られてしまいます・・・。
なんとか完パスは避けますが、引き続きファリアのドしつこいバック狙いに晒されます。

しかしバック・エスケープはウマイタの真骨頂、下手に動かず相手がズリ落ちるのを促し続けてエスケープに成功します。

しかしファリアもマリオ・ヘイスのような得意のオモプラッタで対抗。
シャンジはあっさり捕まってしまいます。

シャンジは何とかエスケープに成功し、そこからなんとギロチン!!!これは今までに無い展開!
結構入ってるっぽいけど審判がなぜだかブレイク!理由が良く分かりません。
しかしシャンジ、クローズドからの足すくいスイープ→足下座り込みでファリアを遂にスイープ!!!

これが決勝点となり、シャンジ見事にアブダビ・プロ本戦、-100キロ級制覇です。

印象的だったのはシャンジの試合展開です。
今までに無いものでした・・・。
シャンジはこれまで、圧倒的な能力に物を言わせてポイント先行し、その後無理しないでポイント勝利というのが必勝パターンでした。

最新系ガードが不得手なウマイタ勢、そして頑なに拒否するシャンジ、必然的にガードを割られる事が多くなりますが、エスケープに長じたウマイタ特有の能力を活かして脱出、そこからこれまたウマイタ特有の極めの強さで勝負、というクロン・グレイシーに酷似した戦い方&展開が今回だったと思います。

これはシャンジのスタイルチェンジの結果なのか、それとも周囲のレベルが上がって、これまでに無くガードを割られる事態が頻発し、追い詰めらる事が多くなったからなのか、おそらく両方だと思うのですが、シャンジファンとしては非常に興味深いですね。
今後シャンジがどう対処して、そして更に成長していくのか、楽しみです。


しかしアンドレ・ガウバォン(サンディエゴ予選)、ベルナルド・ファリアという超強敵を下してさすがという所を見せたシャンジ、後ほど改めて取り上げますがガウバォンがホドウフォ・ヴィエイラにアブソ決勝で健闘するも完敗したのをふまえると、ムンジアルにおいてストップ・ザ・ホドウフォの最右翼として位置付けられるのではないでしょうか。


それにしても敗れたファリア、重量級ではほぼ無敵の強さを誇っているのにイマイチ人気が出ず、ホドウフォに負け続けているイメージも先行していて損な役回りになってますね。
いつかバリっと目立てる日が来るといいですねー。

ホベルト・サトシvsルーカス・レプリ!!!・・・アブダビ・プロ本戦、試合動画まとめ

何をおいてもこの試合でしょう!!!

ホベルト・サトシ(ブルテリア・ボンサイ)vsルーカス・レプリ(アリアンシ)

アリアンシの特攻隊長ルーカス・レプリ!!!


優勝候補筆頭レアンドロ・ペレイラを破っての決勝進出。

つい先日も裏切り者のジョーダン・シュルツを葬ったばかりの狂音烈士です。

相手にとって不足無さ過ぎ!!

開始からカンフーの気合いみたいなポーズ!!!
かっちょいい所作で海外ファンの人気も既に爆上がり状態です。

そしてレプリのTDをスライディング切り!!

寝技でGOで、開始早々佐々木憂流迦選手にかましたタックルムーブを思い出しましたよ。

もはやバレー選手レベルですよ!?

そして引き込みからアレレレ、キッッッッス・オブ・ザ・ドラゴン!!

そしてそこから、これは珍しいロングなインバートなガード
サトシ選手が逆さで長く留まるのはあまり見た事ありません。
まあそこまでサトシ選手にガードさせられる選手が居ないのもありますが・・・。
これもATOS特訓の成果でしょうか。

そこからヘイ!回る回る!!

魅せるぜニューサトシガード!!!
回り過ぎなくらい回って、岩のようなベース・キープ力を誇るレプリを煽りまくり!

しかしシメは前回のランギ戦同様、魂のエレベーター・スイープ!!!

バオオオオオオオオオオオオオオオオオオオAAAAAAAAAアアアアアアアアア!!!!!!!!!!
レプリがコケた!!!!!!
レプリ下!!レプリ下!!!信じられない!


レプリのバランス力は人間外!!


しかしレプリ、サトシ選手によって今はアンダーですよアンダー!!!


爆裂レプリここから猛烈な巻き返し。

フック1本でサトシ選手をカチ上げ!本当に人間か??
バックの攻防お互い昇龍拳状態!!

サトシ選手亀の状態で一旦パロウ。

しかしなんか随分レプリ有利な体勢でリスタート!!!
おいおいそれじゃボウ・アンド・アロウ1歩手前じゃん!!
けどサトシ選手構わず一瞬でバック解除!

しかしレプリ、セルシーニョも釘付けにした強力なXガードをロックオン!

サトシ選手ピンチ!完全に入ってます。
レプリのXを返せる選手など存在しない!!今までは!!

レプリリフトオオオオ!!!


サトシ選手が吹っ飛ぶ!宙を舞う!

2ポイント!!!!
さすがレプリ、スイープ完成か?
しかしレプリまさかの押さえ込めない状態!
サトシ選手のム-ブがレプリのそれを上回る!
ニュータイプ脱出!!!!!!!!!!!!11!!!

唖然呆然2ポイント取り消し!

もうだめだレプリだめだ!!!
あのレプリが疲労困憊!!!!!!!!!!
DVDでカポエイラグルグルやってたフィジカル化物レプリが失速!
ちなみにあのDVDは名作!

レプリ最後の戦い!!!!!
諦めかけてたのをなんとか立て直して、三角ロック!!
そこからオモプラッタ!
入りはバッチリ。そこから倒立スイープ!

しかしサトシ選手はズボン掴んで、レプリのムーブを待ち構えていた!
一度もバランスを崩す事なく、バック取りまで伺いながらレプリ渾身の仕掛けを粉砕!!!!

力なく潰されるレプリ・・・、ここでタイムアップ!!!

オーマイガ。
日本で生活して練習している選手がレプリ倒しちまったぜ・・・・。

日本で練習してちゃ勝てないなんて誰が言った!!!オレが言った!!!
オーマイスパゲティ!!!!
凄いぜサトシ選手凄すぎる!!
スパゲッティ鼻で食べろなんて言わないで下さい。
「全ガチ」のサトシ選手にスパーで手加減してもらった経験はもはや家宝級!!
みんなのサトシが世界のサトシに!
ホベルト・サトシ、アブダビ・プロ優勝!!!!!!!!!!!!!11

ホベルト・サトシ選手、2012年アブダビ・プロ・レーヴィ級優勝!!


にわかに信じられない事件が中東で起きました。

静岡県の柔術道場であるブルテリア・ボンサイ道場所属のホベルト・サトシ選手が、なんとアブダビ・プロ階級別を制覇したというのです。

サトシ選手の強さは、我々は痛い程知っていますが、それでもまだ信じられません・・・。
アブダビ・プロという大会の重要性を考えれば、それも無理ない事と思います。

全世界から強豪選手が参加し、なおかつ普段はムンジアル等のアメリカで開催される大会には、お金が無くて出られないような未知の強豪も大挙して出場し、しかもそういう選手が度々有名選手を喰ってしまうという、恐ろしく難易度の高い大会です。
過去にはハファエル・メンデスマルセロ・ガウッシアブラウリオ・エスティマらのムンジアル常勝、神様レベルの選手達が途中敗北の憂き目に遭いました。

現在では、ムンジアルに次いで、世界で2番目に重要な柔術大会だと思います。

その大会で、サトシ選手が優勝したというのです。
間違いなく、日本柔術界における最高位の競技成績だと思います。

しかもワンマッチ決勝とかではなく、ダビ・ハモス、JT、ルーカス・レプリという超強豪を連破しての優勝です。

サトシ選手は先のヨーロピアンもあわせて、この半年でマイケル・ランギ、ルーカス・レプリ、JT、ダビ・ハモスと対戦し、しかも全勝無敗という戦績を収めたことになります・・・。

柔術ファンなら、これがいかに凄い事か、お分かり頂けると思います。
というか想像すら付かなかった事ですよね・・・。

特にマイケル・ランギルーカス・レプリは、階級の事もあり、日本柔術界がカスリもしない存在と思われてきました。

しかしサトシ選手は、静岡県に住み、ドゥマウ等の試合にしょっちゅう出場して、しょっちゅう名前を目にしていた我々にとって非常に身近な選手であるサトシ選手は、それを成し遂げました。

サトシ選手のこの特殊な環境は海外でも大きな話題となっており、「Satoshiは日本で、しかも兄くらいしか知られた選手の居ない環境で練習を続けてこの成績だ。モンスターか?」というような意見で溢れかえっています。

日本では最強を誇るボンサイ道場も、例えばATOSやアリアンシと較べれば、そういう扱いになってしまう事は仕方ありませんよね。
それだけ現在の柔術界は、最上級の環境で訓練された選手達がトップを占めているという事だと思います。

そんな現在の状況下では、サトシ選手の存在は謎以外の何ものでもありません。
以前サトシ選手に敗れたジョーダン・シュルツは、その理由について詳細な意見を海外掲示板に投稿している程です。
http://www.sherdog.net/forums/f12/roberto-satoshi-matches-abu-dhabi-pro-2065769/ 

しかし、我々が一つ分かっている事があります。
それはサトシ選手が、国内のあらゆる大会に出場し続けていた事です。

あまりにも良く見るため、国内ではプレミア感が少ないくらいです。

同大会の紫帯アブソルート級に出場し、見事準優勝した関根秀樹選手も同様にたくさんの大会に出場しており、今回はなんと開頭手術直後であるにも関わらず参戦、周囲が心配する程の大会出場へのこだわりでした。

ふりかえって日本柔術界、以前よりも試合に出場する選手が増えたとはいえ、どんなもんでしょうか。

サトシ選手等が個人的な才能に優れているのは、疑いの余地が無いでしょう。
しかし、そういう後付けの修練では追いつけない部分だけでは無いと思います。

故障がある、インストラクターしている、道場経営をしている、それらの要因は海外トッププロだって同じだと思います。
サトシ選手だって完全健康体では無いと思いますし、指導クラスを持っていますよね。

それに試合に出場していないと、技術等の情報更新の必要度が低くなり、結果おろそかになってしまうと思います。
日本柔術界が、規模等だけではなく、情報面でも遅れを取るようになってしまった一因だと思います。

サトシ選手級の活躍というのは、先に述べたように個人の才能という面もありますので、おそらく誰も望んでいないと思います。

しかし常に臨戦態勢であるというファイティングスピリットを見せ続ける事は、柔術界の活性化という面からしても、絶対必要であると思いますし、多くの柔術ファンが望んでいる事なのではないでしょうか。