レアンドロ・ロ・ペレイラ・・・レオジーニョ以来の天才アタッカー登場か 

アブダビ・プロ柔術-74キロ級は、波乱が多かった同大会の中でも、最も混迷を極めた階級となりました。

見学に来ていた引退中のコブリンヤが、そのまま普段より上であるこの階級に出場して勝ち続けてしまい、最近ケガで振るわなかったセルソ・ヴィニシウスが無敵の快進撃を続けました。

そして何と言っても最大の衝撃は、3年近く無敗で、優勝候補筆頭であるレーヴィ級最強の選手マイケル・ランギが早い段階で、ある選手にあっさり敗れてしまった事です。

そしてコブリンヤを激戦の末に下して決勝に進出したセルシーニョまで、その選手に完敗してしまいました。

その選手こそがレアンドロ・ロ・ペレイラです。

柔術新聞

まずvsマイケル・ランギを見てみましょう。

http://www.youtube.com/watch?v=EGzsfKITDgI  (遠め)

http://www.youtube.com/watch?v=2VfXPOuvNaY  (近め)


スパイダーに対するパスのセンスが凄く良い気がします。


基本的にガード片足を地面につけて、そこを乗り越えて、腰切ってサイドに入ろうとする狙いなのですが、足の越え方とかがなんかヒョイヒョイって感じで、力任せでなくどこかリズミカルです。


もちろん力は強そうですし、体力も半端ないんですけど、それだけでなく足越えた後の体の寄せ方とかにもセンスを感じちゃいますね。


そして注目すべきは、ランギがスイープ攻撃に移れていない事です。


そこまで必死に防御という感じではありませんが、レアンドロの攻撃の鋭さのせいか、ガードを強いられる時間が長く、仕掛け始めるのが遅くなっています。


あのマイケル・ランギが下から攻めに転じる事ができないというのは普通ではありません。


後半徐々に攻勢に転じますが、レアンドロは俊敏にベースを取り、自分の体勢を崩すことなく、鋭いパス攻撃を続行します。


そしてラスト、業を煮やしたランギがガードからクォーターポジションを取った所、レアンドロはそれを押しつぶして男のクロスニー・パス一閃!!!


そして獣のように回り続け、なんとあのマイケル・ランギを完パス&完全バック取り!!!

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信じられませんがここでタイムアップ!!!

クラッカーレアンドロ完勝です。


上の動画では、コブリンヤやファビオ・グージェウの「ありゃりゃ・・・」という表情を捉えていますが、誰もがそういう表情を浮かべていたのではないでしょうか。


そして決勝のセルソ・ヴィニシウス戦です。

http://www.youtube.com/watch?v=1pHCygqEqDM

序盤からセルシーニョの猛獣のような担ぎパスが炸裂しています!!

レアンドロ逆さになって痛そう!!

体がヘンな風に曲がります!!首とか腰とか大丈夫なんですかね??

僕ならこの時点でタップアウト!!!


しかしレアンドロは素晴らしい根性で耐え切り、スパイダーに移行します。


徐々にホミーニョのように相手の上腕を上手く捕らえるようになり、そこからスパイダー上腕固め&草刈の合体技のようなスイープが炸裂!!


あのセルシーニョが耐え切れずに倒れる!!


その後も草刈りでセルシーニョのベースを崩しまくり!!


レアンドロ、ガードが強いというよりも、スイープがめちゃ強力です。


長いインターバルの後、上を嫌がったかセルシーニョが引きこみ。

お馴染みの爆裂ハーフが見れるかと思いきや、レアンドロがあっという間に光速パス!!!

この相手がガードする間も無く、新幹線のように通過する様は、あのレオジーニョを彷彿とさせますね。


セルシーニョはガード足を掛ける事すらできないまま、ポイントを防ぐのがやっとこさ!!

プリンスのハーフ・テクを繰り出すヒマも与えてもらえません・・・。


そしてセルシーニョが再び引き込んだ所をレアンドロまたもや完パス!!

あのセルシーニョが信じられません・・・。


そのまま攻めに攻めまくられて試合終了・・・。

レアンドロまたもや完勝です。


調べてみるとレアンドロ、柔術始めたのが2004年との事・・・・。

柔術歴短かっ!!!


ていうか1989年生まれ・・・・。


ちょっと前までジュベニウで試合してたとか。

まじはんぱないです。


シセロ・コスタが主催する、経済的に恵まれない子供向けの柔術プログラムで柔術始めたそうです。

だからムンジアルがアメリカ行ってからは、とても出場できなかったとか。

ブラジルはそういう選手がたくさん居るのでしょうね。


シセロ・コスタと言えばパスの名手をたくさん輩出したバルボーザ門下、本人も強力なクロスニー・パスの使い手として知られていますね。


その弟子であるレアンドロも、閃光のような切れ味のパスを駆使していました。


現在の柔術界はガード技術が異常に発達しており、注目される技術もベリンボロを始めとして、自然とガードの技術が多くなっています。


そしてメジオ以下では、パスだけでお客呼べるような強力なアタッカーというのはマルセロ・ガウッシアくらいでは無いでしょうか。


ハファエル・メンデスもTTパスを駆使して強力なパスを見せますが、手順が複雑ですし、4次元殺法のような体勢が多く、あまりアタッカーという感じはしません。


上!下!という分かりやすい展開から、レオジーニョ系の超ハイスピード・パスを繰り出すレアンドロ、現在の柔術界において貴重な、分かりやすい魅力を備えた選手だと個人的には感じます。


アグレッシブなアタッカー大好きなので、今後も是非活躍して欲しいと思います。

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2011アブダビ・プロ柔術まとめ タンキーニョ戴冠!!

先日盛大に行われたアブダビ・プロ柔術、正式にはワールド・プロ柔術というのでしょうか、多くの選手がギとノーギを掛け持ちしていて、かつ珍しい試合カードや波乱の結果が多かったので混乱しましたね


だから大体の事をまとめてみようと思います。


まずは-65キロ級です。動画等の情報がとても多いので、この階級は独立してまとめてみようと思います。

ギ有りの部、

クラッカー1位・・・アウグスト・タンキーニョ・メンデス、2位・・・ハファエル・メンデス

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渋い強豪タンキーニョが遂にビッグタイトル獲得です!

しかも現在世界最強のハファエルを同階級で破っての勝利は、コブリンヤ以来の快挙と言えるでしょう。

タンキーニョ自身が激闘を振り返っています。

http://www.graciemag.com/en/2011/04/tanquinho-and-the-mission-of-dismembering-the-atos-squadron/

1回戦 ○3-2× ライアン・ホール パスするもスイープされる。

2回戦 ○4-2× アリ・ファリアス  

元彼今彼対決。TDするもスイープされる。しかしスイープ仕返す。

3回戦 ○4-4× ギリェルミ・メンデス 

アドバン差で勝利。昨年のブラジリアン・ナショナルズに続き勝利。

準決勝 ○0-0× エドゥアルド・ラモス アドバン差で勝利。


いやー凄い成績ですね。

相手超強豪ばかりです。個人的には2回戦が精神的にキツそうですね。


そして決勝の相手はハファエル・メンデス!!メンデス対決ですね。

タンキーニョvsハファエル・メンデス

http://www.youtube.com/watch?v=XGagFaGzBN8

必殺の巻きスイープ、炸裂してますね!!!!

後転&オモプラッタ気味に巻き込むのがタンキーニョ流ですね。


タンキーニョは僕が知ってる範囲ですけど、はじめはペナでムンジアルに出場してコブリンヤと戦ったりしてましたが、

http://www.youtube.com/watch?v=STYp7uAsN78  

その後レーヴィに階級を移して試合していましたね。

そしてそのレーヴィ級でこの名勝負を演じました。2009年ムンジアルでのvsマイケル・ランギ戦です。

http://www.youtube.com/watch?v=FUeCfIcwr6M

http://www.youtube.com/watch?v=sj1tQ3vydDA

開始早々タンキーニョのはんぱない巻きスイープが炸裂!!!!

まるで自然現象のようにスコーンと転がりますねー!!!!

ンキーニョのぶっとい下半身と、まるでボクサーのように相手のクラッチ切りまくる反射神経に支えられたはんぱないベースキープぶりも注目です。


未来型回転スパイダーをあやつるマイケル・ランギに対し、漢の巻きスパイダー1本で雄雄しく立ち向かうタンキーニョが噛み合い、大激戦となりました。


その後もマリオ・ヘイスと激闘を演じたりしている、たいへんな強豪です。

http://www.youtube.com/watch?v=SUhyYBxkEGs


タンキーニョとは「ミニタンク」みたいな意味だそうで、1983年生まれ、アルバロ・マンスールの下でトレーニングを続けてきたそうです。そしてエリオの黒帯9段であるマスター・フランシスコ・マンスールから黒帯を2004年に取得しました。柔術のインストラクターで稼いだお金で大学に通い、苦労の末に身体・体育学の学位を得たりもしている、とてもしっかりした人みたいですね。

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その後自身のトレーニングをもっと強化したいと思うようになり、マンスール道場から離れます。そしてこれまた苦労の末道場を開設し、同じく独立して道場を開いたものの思うように生徒を集められていなかったハファエル・バルボーザレアンドロ・エスコバルも合流して、マンスール道場と協力しながら運営を始めたそうです。

これがソウル・ファイターズの生い立ちだそうです。

http://www.bjjheroes.com/bjj-fighters/augusto-mendes-tanquinho-bjj-fighter-wiki

現在は生徒数1,000人、支部数20、黒帯10人を抱える大勢力となりました。

これは大変なやり手ですね・・・。

マッケンジー・ダーンを落とすだけの事はあります。

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日本にもソウル・ファイターズの支部があるようですね。

http://soulfighters.web.fc2.com/index.html


まさかハファエルを倒して優勝するとは思ってませんでしたが、こういう渋い選手がビッグタイトルを獲得するのはとても嬉しいですね。


一方、アブソと併せて前人未到の軽量級によるアブダビ・プロ完全制覇の芽を、レフェリー判定によって摘まれてしまったハファエル・メンデスですが、その世界最強の実力を存分に発揮してくれました。

ハファエルvsグスタボ・ファルシローリ

http://www.youtube.com/watch?v=GLaz9_gnCos

ハファエルvsハファエル・フレイタス

http://www.youtube.com/watch?v=2Bh2fYKbyXc

ハファエルvsブルーノ・マルファシーニ

http://www.youtube.com/watch?v=jC_9pib6fsc

ベリンボロ炸裂させまくってますね・・・。

ハファエルのベリンボロ、防御不能の状態は続くのでしょうか・・・。

その他では、ブルーノ・マルファシーニが3回戦であの難攻不落のブルーノ・フラザトをアドバン差で下しているのが特筆すべき事項でしょう。

最近はカイオ・テハのあまりの活躍ぶりの前に、少しおとなしかったマルファシーニですが、階級差を越えてあのフラザトを倒すというのはかなりはんぱない出来事だと思います。

その他マルファシーニのギ有りの部の試合です。

http://www.youtube.com/watch?v=MFWNGt73n0c


ギ有りに先立って行われたノーギの部ハファエル・ギリェルミ・フラザト・エドラモスで同門優勝シェアでした。

この時は「ギ有りもATOSで同門優勝かな・・」とか思いましたが、波乱が待っていましたね。

しかしパンナムに続きペナ級を完全制覇、本当に強いですね。

ホミーニョが見かねて「同門でも試合しろよ」と声明を出す程、ATOSによる無風階級になりかけていましたね。

というかそもそもアブダビプロにノーギ部があって、こんなたくさん選手が出場するなんて思ってなかったので、急に始まって驚きました。

その他の試合です。

ハファエル・メンデス

http://www.youtube.com/watch?v=jXXarg2U-lI

ハファエル・メンデスvsベルナルドファリアに勝利したジルマー

http://www.youtube.com/watch?v=MhKsxLpdiuI

もはや恒例となったハファエルvsギリェルミの兄弟決勝戦

http://www.youtube.com/watch?v=u35BL8S3aO0

ハファエル・メンデスvsホドウフォ・ビエイラ

http://www.youtube.com/watch?v=ylDUiXFv8sc

ブルーノ・フラザトvsヘイナウド・ヒベイロ

http://www.youtube.com/watch?v=0m7DFYRh9hg

ブルーノ・マルファシーニvsウェリントン・デイアズ

http://www.youtube.com/watch?v=7D81HmAe0bE

アリ・ファリアス

http://www.youtube.com/watch?v=qYH4sfCRiNM

ギリェルミ・メンデス

http://www.youtube.com/watch?v=6a4aGiz9Q6U


数々のレフェリー判定に激昂して、-65キロ級の表彰台登壇を拒否してしまったハファエルですが、その行為に対し反省の弁を述べています。


「対戦相手に何か悪い感情があった訳じゃないんだ・・・。混乱してしまった。タンキーニョはナイスだったよ。おめでとう。僕を応援してくれていたみんなに申し訳無い。なんであろうと表彰台に行くべきだった。けどこの敗戦は僕をさらに上のアスリートにしてくれるだろう。約束するよ。全試合勝てるように1000回練習する。2度とチャンスは逃さない。2度と他人に自分の運命を委ねるような状況にはしない。僕は悪い態度を取ってしまった。感情に流されてしまったんだ。」



「ヘンゾ・グレイシーにはこの件でずいぶん助けられたよ。ありがとう先生!!そして忘れる事が出来ないのは、タハヌーン王子が僕に言った言葉さ。僕の試合後に、彼はこう言ったんだ。『いいかいハファ、君は僕が見てきた数々の選手の中でもベストなんだ。二度と他人に結果を左右されなくて済むように、これまで無かった程練習するんだ。』だから僕はそうするつもりさ。」

http://www.graciemag.com/en/2011/04/rafa-mendes-reflects-%E2%80%9Ci-messed-up-i-got-carried-away-by-feelings%E2%80%9D/

ハファエルって今以上に練習できるんですかね?

タハヌーン王子無茶言いますねー。


それにしても非常にストイックな内容のインタビューです。

あれだけの強さを極めていながら、なお自分に対し非常に厳しく当たるハファエルに刺激を受けますね。

僕よりひと回り以上も年下なんですねこれでも!!