誰も彼もが気にしてる
ブドー・ヴィデオからルール改正に関わる動画が発表され、ダブルガードの中断タイミングに関して、基本軸が判明しました。
これは本当に助かりますね・・・。
紹介が遅くなりすみません。
ブドー・ジェイクも我々と同じ所を気にしていて、「ベリンボロで動きまくってれば止められないのか?」と聞きまくってくれています。
ありがたい!!!
例えば動画15分から、「ダブルガードからスイープとかに行ってても止められるの?」と聞いてます。
まずここが興味深いのですが、ゲストのIBJJFルール・ディレクターであるガブリエル・コスタはまず、「ダブルガード状態なので、そもそもスイープは存在しない」とジェイクの間違いを指摘しています。
前回の記事で、僕も特に訂正しないでそのまま書きましたが、向こうの人って「スイープ=下から2点取る行為」とか厳密に考えず、なんだかめくる技全部「スイープ」と呼ぶ事が非常に多いのです。
そもそもベリンボロってバック取るのが主目的だと思うのですが、それでも大雑把に「スイープ」と括る人が非常に多いんですよね。僕に回答してくれたIBJJFにスタッフさんも「スイープ」扱いでしたし。
(ちなみにふーん、君ベリンボロもリバース・デラヒーバも上手なんだー。で、なんでヘッドロック解除はできないんだっけ?
みたいな意味です。)
ですのでジェイクも「ベリンボロみたいなスイープやっててもダメなの?」って感じで聞いたのでしょう。
コスタはジェイクの間違いを訂正したあと、こう続けます。
「止める。我々が待つのは2つの場合しかない。極めかけている時と、ポイント対象のポジションを取りかけている時だけだ。」
回答登場
ここまでの理解は、前回までの記事において辿り着きました。
問題はここから先。
15分50秒から、ジェイクが「じゃあちょっとコレ見てよ」とばかりにダブルガードから足関節キャッチ!
これに対してコスタは「何十秒経とうと止めない。しかし極められないまま、ホールドを離した瞬間に止める。」と回答。
次に16分10秒くらいから、コスタがジェイクにダブルガードからベリンボロをさせ「バックフックがもうちょっとで掛かるくらいまでいってたら、試合を止めない。しかし相手が防御して攻め手の動きが止まったら、試合も止める。」と非常に重要な見解を示しています。
これくらいじゃなきゃダメなんですね。
前回まででベリンボロはムーブとして全く合法であり、問題はない。じゃあベリンボロのどこまで行ってれば止められないのか?という所で終わっていましたね。
ここでとりあえずの回答が出たようです。
バックフック直前まで!!!
これは厳しいですねー。
しかしベリンボロ超得意な選手は、極論ですけどスイープされても下からベリンボロ決めればバックですから、有利なのは変わらないのではないでしょうか。
あとはこの新状況にどこまで対応できるかですよね。
なにせムンジアルの舞台でイキナリ新ルールとか・・・。
まあミヤオ兄弟とかは構わずガンガンにベリンボロ行って、しかも立てるところでは平気で立ってパスに行く姿が想像できますが。
しかしミヤオがトップポジションに居たら、下の選手はスイープしたくないでしょうねー。
あれ?なんか忘れてない?
そう、今回のルール改正、50/50は手付かずですよね・・・。
これは意外でした。
今やダブルガード膠着と同じくらい50/50膠着は、特にトップ所では多いのに!
また50/50シーソーからお互いポンポンとポイント入る展開が見られることでしょう。
ちなみにこの50/50に関して、ホジャー・グレイシーが非常に興味深い話をしてくれています。
「50/50に関して含むところは何も無いよ。僕だって時々使うくらいだしね。けどここから動かないファイターが多いよね。それは問題さ。柔術とは常に前を向いて戦うべきものだ。止まってはいけない。これは戦いの進歩そのものさ。だから何も起きない状態になったら、試合を止めてリセットするべきさ。」
ホジャーの、柔術技術に対するフラットな見方は、本当に素晴らしいですね。ベリンボロに関しても、だいぶ初期からナチュラルな支持を表明していましたし・・・。
そして今回のルール改正と非常に相通ずる考え方をしているのが面白いですね。
さらにホジャーは、とても楽しい話を披露してくれています。
「面白いこと教えてあげるよ。フフフ。僕とジャカレイの有名な腕折りマッチあるよね。あれ途中で足が絡まって50/50になってるんだ。そこから僕はスイープ出来なかったし、彼もパス出来なくなってた。だから僕は足を外して、別の展開にいったのさ。」
本当ですねー!
6分15秒から、ライアン・ホールもびっくりのとんでもない入り方してますね・・・。
しかも50/50の攻防長っ!!!!!!
ファイナル・フリー・ムンジアル
そしてここからは、2014ムンジアルにおける、日本人選手の対戦相手を、出来る限りですが紹介して行こうと思います。
加古拓渡選手の1回戦の相手・・・
トーマス・リズボア
アリアンシの若手ホープの筆頭格。
スピードと反射神経に優れ、キワの攻防を大得意とする獣系選手でありながら、モダン系テクも好物。
こちらは今回アレッシャンドリ・オガワ選手と対戦予定である、
バッハのホドリゴ・アウグスト選手との試合。
極めも強いですね。
こちらはハイライト動画。
ATOSの選手(ホナウド・キャンディド)にベリンボロ決めるテクニックも素晴らしいですし、この猿のような身のこなし・・・。
アリアンシ1軍って感じです。
ノーギ・ベリンボロなんてレクチャーしちゃってますねー。
これまで見てきて分かるように、新技術も得意なので、加古選手との相性は非常に良く、ハイレベルな攻防が期待できるのではないでしょうか。
モダンなテクのバチバチなぶつかり合い!!!
これはギリェルミ・メンデスとの試合。
モダンのご本尊相手にはさすがに苦戦していますね。
加古選手との試合も同じようになることでしょう。