総ざらい②・・・マーカス・ブシェシャvsホジャー・グレイシー

昨年のメタモリスにおけるこの試合は、エポックメイキングなものとなりましたね。

マーカス・ブシェシャ・アルメイダ(チェッキ・マット)vsホジャー・グレイシー(グレイシー・バッハ)

今まではそもそも、ホジャーと同体格の選手自体が少なかった訳ですが、ついに同じくらいのボディを持ち、かつ新戦術に精通した選手が現れました。

ホジャーのライバルというとシャンジやジャカレイがまず思い出されますが、みんなホジャーよりだいぶ小さいです。

その両者が居ない場合はホミーニョが何度もチャレンジしましたが、これまた体格ではかなり劣っています。

同体格というとホドリゴ・カヴァカやロバート・ドライズデールらが何度も挑んでは全く適わず、という感じでしたね。

そういう観点からしても非常に楽しみな一戦だった訳ですが、フタを開けて見るとご覧の通り、予想以上に一方的な展開となりました・・・。

そもそも冒頭のテイクダウン、ホジャーと対戦する選手はまずスタンドでポイントを取りに行き、しかもそれは柔道的なスタンド戦を制しようとしていましたよね。
実際はホジャーの柔道が結構強かったので、その戦法が当たったのはシャンジくらいでした。

しかしブシェシャは弾丸タックルですよ。
柔道戦ならともかく、MMAやってるホジャーが思いっきりタックル喰らうのってどうなの?って感じですが、ブシェシャのタックルがそれだけ素晴らしいのでしょう。

その後もニアパス気味から巻き込んで返すホジャー得意のパス防御が通用せず、タートルポジションで固まってしまいます。
こんなホジャーは見た事ないですね。
普通の選手のクロスニーは、ほぼ全てあれで返しちゃいますからね。

そして5分25秒くらいから、ホジャーのクローズドを、なんかヴォルグ・ハンが似たような事やってた気がしますが上からのベリンボロ的な切り返しで膝十字orアンクルに持って行くムーブなどは、ホジャーは初体験だったでしょう。

長らく柔術界を離れていたホジャー、ブラウリオ・エスティマから新技術の情報を得て、自身もベリンボロを教えているそうですが、実戦レベルで技を出されるとやはりとっさの対応は難しいのでしょう。

もちろんこのムーブも、あまりに体格が劣っているようだったらそもそもホジャーも回らないと思うので、やはりフィジカルという面の重要性が浮き彫りになっていると思います。

動画16分10秒くらい、ホジャーのクローズドを割ったブシェシャがクロスニー気味に侵入すると、ホジャーはまたもや起き上がって巻き込む防御法。
しかしこれはもはや通用せず、ここからずっと劣勢のハーフガードを強いられます。
だんだん打つ手が無くなって来た感じですね。

そして20分過ぎ、ブシェシャが外回りの後転スイープから一気に腕十字の極めまで持って行きます。

よくこんなにキレイに小さく転がれるものですね・・・。
しかも外から・・・。
ブシェシャ必殺の膝十字も、この回転力が大きな原動力となっていると思います。

この体格でコンパクト・ローリングをきっちりこなしてくるとは、もうイヤになるくらいのレベルです。

ホドリゴ・カヴァカがずっとホジャーに負け続けていましたが、直弟子のブシェシャが敵を取った形となりました。
(試合的にはノーポイントなので引き分けですが。)
カヴァカも嬉しかったでしょうね。

しかしちょっと奥さん、そこでこの試合ですよ。

アブダビ・ワールドプロ2013、+100キロ級決勝・・・
ホドリゴ・カヴァカ(チェッキ・マット)vsマーカス・ブシェシャ・アルメイダ(チェッキ・マット)

もう全てがおかしい、「ブシェシャどうしちゃったの???風邪???」とでも言いたくなるような戦いぶりですね。

両者ともにチェッキ・マットだからという事だけではなく、カヴァカはブシェシャの直接の先生で、当然黒帯も彼から授与されており、しかもブシェシャのお父さんもカヴァカから黒帯を貰うほどの繋がりです。

カヴァカがアメリカに行くときはブシェシャも帯同し、アメリカ大好きになっても師匠がブラジル帰ると言ったらおとなしくそれに従う程の関係。
だからまともに戦える訳ありませんが、メンデス兄弟対決も、ミヤオ兄弟対決も、もうちょっとガチ風味を見せていたと思います。

アブダビワールドプロ2013、茶帯-64キロ級決勝・・・
パウロ・ミヤオ(PSLPBシセロ・コスタ)vsジョアオ・ミヤオ
(PSLPBシセロ・コスタ)

別にムリに戦う必要無いですし、ありがちな事とは思いますが、ダブルガードとかは大騒ぎでダメなのに、こういうのは良いんですかね??

批判の声が上がったというのは全く聞いていないのですが・・・。

今年のアブダビ・ワールドプロは言いたい事が色々あるので、次回で少し書いてみます。

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