8月21日の柔術ニュース・・・「Knee Reaping」暴走!ラスベガス・オープンまとめ


国内の大きな大会が続いていたのでお久しぶりとなりましたが、隙を見て海外情報をお届けします。
まだあとコパ・ポディオと、今更ですがムンジアルをまとめる予定です。
ムンジアルは主要動画も出揃って来て好機なので、ちゃんとしたいですね。

先日ラスベガス・オープンが開催されたので、見所をまとめていきます。
ちなみに公式結果はここです。
http://www.ibjjfdb.com/Campeonato/PublicResults?CampeonatoId=121&CultureInfo=en-US
 

ライト級・・・
アウグスト・タンキーニョ(ソウル・ファイターズ)vsスティーブ・ローゼンバーグ(ノヴァ・ウニオン)

ヘルニアが爆発して長期戦線離脱を強いられたタンキーニョ、遂に復帰です!
冒頭から片巻スパイダーからデラヒーバに変化してのスイープ!
見事ですねー。
4分56秒くらい、またもデラヒーバから今度は高速でオモプラッタ・アタック!
非常にキレのある動き!
ブランク空けとは思えないムーブですねー。
ラストはマウントからクロス・チョークで見事1本勝ちです。

ライト級・・・
フレジソン・パイシャオン(パイシャオン)vsフィリペ・デラモニカ(グレイシー・バッハ)

こちらも待望の復帰。
ムンジアル・フェザー級は残念ながら体重オーバーで出場できなかった懐かしの古豪フレジソン・パイシャオンが、今回はライト級で再挑戦!
パイシャオンは以前、グレイシー・バッハでチーム登録していましたが、ここでは現役バリバリのバッハ戦士フィリペ・デラ・モニカに挑みます。

しかしパイシャオン、まだ動きに付いて行けてない感じです。
フィリペに簡単にフックで体を浮かされてしまい、その後のガードもややバタついていて、そこからフィリペの距離が長い素晴らしい腰切りパスを喰らって万事休すです。
MMA参戦で柔術から離れた選手が戻ってきてイマイチだと、何とも言えない感じです・・・。
しかしこれからまた柔術の試合に慣れて行くとまた違ってくるかもしれませんね。

ライト級決勝・・・
アウグスト・タンキーニョ(ソウル・ファイターズ)vsフィリペ・デラモニカ(グレイシー・バッハ)

パイシャオンを見事破ったフィリペですが、またも復帰組であるタンキ-ニョと対戦!
タンキーニョはMMA参戦ではなく大怪我で離れていた訳ですが、ここでもブランクを感じさせない試合ぶり!
トレード・マークである雄々しいまでの強力ベース・キープを炸裂させて、フィリペのガードを時間を掛けて潰しきり、見事勝利しています。

フィリペもパイシャオンに決めたハーフからのスイープを再び決めかけたりと良いムーブを見せましたが、やや相手が悪かったですねー。
タンキーニョ、大怪我からの復帰戦を見事優勝で飾りました。

当初はとてもイケメン・キャラとは思えなかったタンキーニョですが、試合中に見せる余裕の所作等がどうにもイケメンに見えて困りますねー。
アダム・サンドラー的な3枚目風イケメンとでも言いましょうか。


フェロモンを発する程上り調子という事なんでしょうね。

アブソルート級・・・
ザック・マックスウェル(グレイシー・ウマイタ)vsランソン・ケオラ・シェパード(ドライズデール)

血統証付きサラブレッド柔術家のザック、最近は大会出場も頻繁で燃えているようです。
激バキボディにベーシックな技術で人気のザックですが、ここでは逆さから後転ディープハーフ気味のスイープを決めたり、50/50戦をこなしたりと柔軟な所をみせます。

相手のランソン選手も3分5秒くらい、あのザックを吹っ飛ばす大変な粘りを見せますが、3分50秒過ぎ、ザックはあのクロンにも決めていた神速のオモプラッタを炸裂させ、見事勝利しています。

アブソルート級決勝・・・
サミール・シャントレ(グレイシーファイター)vsザック・マックスウェル(グレイシー・ウマイタ)

この試合は競技的な意味でももちろんそうですが、いわゆる「外掛け」ルール&「Knee Reaping」ルールに対する運用基準という点からしても、非常に興味深い試合となりました・・・。
度々取り上げてきましたが、現在は外掛けに対する判断が非常に厳しくなっています。
そしてその判断基準は審判によってマチマチであるというのが現状です。
この試合はそういった現状の2つの側面が、極めて分かりやすい形で表れたと思います。
ザックはラストの外掛けで1発失格となった訳ですが、これで失格となるのであれば、動画4分30秒での外掛けで失格でも良いと思います。
シャントレもアピールしていますが、外掛けの足が、相手の足のラインを少しでも越えた場合、もうその時点でいつ試合を止められてもおかしくない覚悟が現在は必要です。
多くの審判はその時点でDQ(失格)を言い渡すからです。

しかもザックは同時にアンクルを狙って体を巻き込んでいます。
違う技、特に足関節との連携プラス外掛けは、その際ヒザを捻られる事が非常に多いとの理由で、今回のIBJJFルール改正においておそらく最も狙い撃ちにされた部分です。
だからこのムーブは非常に失格になりやすい動きと言えるでしょう。
ルールマニアであるカイオ・テハの盟友であるシャントレも、当然その辺は熟知している事と思います。


しかし審判はこの部分を流してしまいました。
ここからカオスです。
11分過ぎからは、今度はシャントレがラインを越えた外掛け!
しかしこれも流される!
これは「この審判外掛け系は全然取らないんだな」という判断をされても仕方ありませんねー。

そしてラスト、今までよりも浅い位置でザックがまたも外掛け!
しかしなんとこれが一発で大当たり!!DQ!!
これにてザックはあえなく失格処分となってしまいました・・・。

以前はデラヒーバ・ガードからのアンダーフックという絡みで色々取り沙汰されてきた新ルールですが、現在は「ヒザを捻る」行為に対してペナルティを課すというルール改正の趣旨がはっきりしてきました。
しかし一部の審判は画一的に、「外掛けの足がラインを越えたらもうアウト!」という感じでDQをポンポン連発しています。
だから動画のコメントにあるような、「ヒザの下を外掛けしているから、捻る行為には当たらない」という理屈は通用しない事が多いです。

日本でもアジア・オープンから新ルールが適用となり、レフェリー講習会等が行われる模様です。
海外ではもはや審判の機嫌で運用されていそうな「Knee Reaping」ルールですが、何とか分かりやすい基準で運用される事を願っています。

そしてシャントレ、階級&アブソを完全制覇で実力アピールですね。
盟友カイオ・テハの露出がどうしても多くなってしまい、その影に隠れがちですが、哲学者のような風貌ながらもパワフルなムーブ、そして最新のモダン柔術系テクにも精通している知性派であるシャントレ。宇宙と交信してそうな試合前のポーズも含めて、ブレイクするといいですねー。

それとジョーダン・シュルツドリルに関するウェブ・セミナー「ウェビナー」を、現地時間22日夜9時から開催するそうです。
http://www2.onlinemeetingnow.com/register/?id=ca5c707748 
内容はベリンボロ等のドリルもやるとか。
ジョ-ダンは先日配信された、同じく無料の「軽量級限定」テク・シリーズがなんだか非常に良かったので、興味ある方は登録してみて下さい。

自身のDVD発売に合わせてアリアンシからロイド・アーヴィンに移籍するという驚異的な強心臓の持ち主であるジョーダンですが、最近は無料動画を数多くドロップしてくれてるので嬉しいですね。