8月29日の柔術ニュース・・・コブリンヤ炎の筋トレとボストン&サンパウロ大会

サンパウロ・オープンとボストン・オープンが終了した模様なので、概要だけお伝えします。

サンパウロ・オープン
http://www.ibjjfdb.com/Campeonato/PublicResults?CampeonatoId=130&CultureInfo=en-US 

アカデミー成績
1位・・・アリアンシ
2位・・・チェッキ・マット

アダルト黒帯フェザー級
1位・・・イザッキ・パイヴァ(PSLPBシセロ・コスタ)

ミディアム・ヘビー級
1位・・・ヘナート・カルドーソ(チェッキ・マット)

アブソルート級
1位・・・ヘナート・カルドーソ(チェッキ・マット)

階級&アブソを制したヘナートが、50/50から足関節を極めています。

http://www.graciemag.com/2012/08/video-jiu-jitsu-and-sub-from-5050-with-sp-open-absolute-champ/ 
なんでも「ハンド・イン・ハンド」グリップをして、反対側を向くんだとか。
そのグリップが良く分かりませんが、観ると自分の襟持ってるのでそれですかね?
足首ごと巻き込むような、強烈なストレート・フットロックですね!

カルドーソは黒帯になってまだ2ヶ月との事。
毎日筋トレしまくっているそうです。
チェッキ・マットはデカイ階級に強い選手多いですね-。

ボストン・オープン
http://www.ibjjfdb.com/Campeonato/PublicResults?CampeonatoId=123&CultureInfo=en-US 
http://www.graciemag.com/2012/08/boston-open-formiga-absolute-and-other-results/ 

アカデミー成績
1位・・・キムラBJJ
2位・・・ロイド・アーヴィン
3位・・・GFチーム

アダルト茶帯フェザー級
1位・・・ジャンニ・グリッポ(グレイシー・エリート)

ミドル級
1位・・・フランシスコ・シニストロ(アリアンシ)

アブソルート級
1位・・・フランシスコ・シニストロ(アリアンシ)
2位・・・ジャンニ・グリッポ(グレイシー・エリート)

ジャンニとシニストロという、若手を代表するスターがアブソで激突しました。

シニストロのプレッシャーが凄まじい!
階級差ももちろんあるでしょうけど、殺気が凄いですね・・・。
映像がちょっと遠目で見えづらいですが、潰し切ってから、これはTTパスでしょうか、そこからバック取って圧勝しています。
エクアドル出身という珍しい柔術家、ネズミが嫌いというかわいい一面も持ちあわせているニュースターにこれからも期待ですね。


アダルト黒帯ライトフェザー級
1位・・・ダニエル・ベレーザ(コンバチブ・アーツ)

フェザー級
1位・・・ウィルソン・ヘイス(ゴドイ柔術)

ライト級
1位・・・JTトレス(ロイド・アーヴィン)
2位・・・アウグスト・タンキーニョ(ソウル・ファイターズ)
3位・・・ヴィニシウス・マリーニョ(GFチーム)
3位・・・ヘナン・ボウジェス(BTT)

ミドル級
1位・・・ヴィトー・オリヴェイラ(GFチーム)
2位・・・DJ・ジャクソン(ロイド・アーヴィン)
3位・・・ハファエル・バルボーザ(ソウル・ファイターズ)

アブソルート級
1位・・・ハファエル・バルボーザ(ソウル・ファイターズ)
2位・・・JTトレス(ロイド・アーヴィン)
3位・・・ヴィトー・オリヴェイラ(GFチーム)
3位・・・DJ・ジャクソン(ロイド・アーヴィン)

ボストンはライト級が熱かったようですねー。
JTとタンキーニョがマッチアップ!

JTの激しいスタイルは、完成の域に達しつつあるようですね。
ユーチューブのコメントで「レスリングと柔術の融合」みたいな言及がありましたが、確かにギ有りのレスリングのようです。
押せ押せのまま、見事タンキーニョを破っていますね。
そしてボストンが活動拠点のヘナン・ボウジェスは残念ながら3位のようです・・・。

アブソは階級別で敗れたハファエル・フォルミーガ・バルボーザが制しました。
何でもJTが脳震盪でドクターストップ、結果決勝戦を出来なかったとか・・・。
以前もなんか派手に入院してましたし、体調に気を付けて欲しいですね。


コブリンヤ
が自身のサーキット・トレーニングの様子を公開しました。
生まれつき強そうなコブリンヤですが、筋トレやりまくってますね!
器具も使いまくりで意外でした・・・。
キツそうですねー。

重量挙げの選手みたいなバーベル持って頑張ってますね。

地味にキツそうな事この上ないですね。
僕がやったら発狂しそうです。


これは2010年の映像。
しっかり考えられた筋トレをしているようですね。
そしてキツそうです・・・。
 
こちらは2009年ADCC前のトレーニング風景です。
これは凄い・・・。
非常に計画的なコンディショニング・トレーニングです。

超絶的な身体能力を誇りながらも、磨きを掛けることを忘れない、これが年齢を経ても衰えないコブリンヤの強さの秘訣なんでしょうね。
ちゃんとしてますね。
逆の言い方をすれば、コブリンヤがここまでしないと勝てないのが今の柔術界なんですね・・・。 
  

8月21日の柔術ニュース・・・「Knee Reaping」暴走!ラスベガス・オープンまとめ


国内の大きな大会が続いていたのでお久しぶりとなりましたが、隙を見て海外情報をお届けします。
まだあとコパ・ポディオと、今更ですがムンジアルをまとめる予定です。
ムンジアルは主要動画も出揃って来て好機なので、ちゃんとしたいですね。

先日ラスベガス・オープンが開催されたので、見所をまとめていきます。
ちなみに公式結果はここです。
http://www.ibjjfdb.com/Campeonato/PublicResults?CampeonatoId=121&CultureInfo=en-US
 

ライト級・・・
アウグスト・タンキーニョ(ソウル・ファイターズ)vsスティーブ・ローゼンバーグ(ノヴァ・ウニオン)

ヘルニアが爆発して長期戦線離脱を強いられたタンキーニョ、遂に復帰です!
冒頭から片巻スパイダーからデラヒーバに変化してのスイープ!
見事ですねー。
4分56秒くらい、またもデラヒーバから今度は高速でオモプラッタ・アタック!
非常にキレのある動き!
ブランク空けとは思えないムーブですねー。
ラストはマウントからクロス・チョークで見事1本勝ちです。

ライト級・・・
フレジソン・パイシャオン(パイシャオン)vsフィリペ・デラモニカ(グレイシー・バッハ)

こちらも待望の復帰。
ムンジアル・フェザー級は残念ながら体重オーバーで出場できなかった懐かしの古豪フレジソン・パイシャオンが、今回はライト級で再挑戦!
パイシャオンは以前、グレイシー・バッハでチーム登録していましたが、ここでは現役バリバリのバッハ戦士フィリペ・デラ・モニカに挑みます。

しかしパイシャオン、まだ動きに付いて行けてない感じです。
フィリペに簡単にフックで体を浮かされてしまい、その後のガードもややバタついていて、そこからフィリペの距離が長い素晴らしい腰切りパスを喰らって万事休すです。
MMA参戦で柔術から離れた選手が戻ってきてイマイチだと、何とも言えない感じです・・・。
しかしこれからまた柔術の試合に慣れて行くとまた違ってくるかもしれませんね。

ライト級決勝・・・
アウグスト・タンキーニョ(ソウル・ファイターズ)vsフィリペ・デラモニカ(グレイシー・バッハ)

パイシャオンを見事破ったフィリペですが、またも復帰組であるタンキ-ニョと対戦!
タンキーニョはMMA参戦ではなく大怪我で離れていた訳ですが、ここでもブランクを感じさせない試合ぶり!
トレード・マークである雄々しいまでの強力ベース・キープを炸裂させて、フィリペのガードを時間を掛けて潰しきり、見事勝利しています。

フィリペもパイシャオンに決めたハーフからのスイープを再び決めかけたりと良いムーブを見せましたが、やや相手が悪かったですねー。
タンキーニョ、大怪我からの復帰戦を見事優勝で飾りました。

当初はとてもイケメン・キャラとは思えなかったタンキーニョですが、試合中に見せる余裕の所作等がどうにもイケメンに見えて困りますねー。
アダム・サンドラー的な3枚目風イケメンとでも言いましょうか。


フェロモンを発する程上り調子という事なんでしょうね。

アブソルート級・・・
ザック・マックスウェル(グレイシー・ウマイタ)vsランソン・ケオラ・シェパード(ドライズデール)

血統証付きサラブレッド柔術家のザック、最近は大会出場も頻繁で燃えているようです。
激バキボディにベーシックな技術で人気のザックですが、ここでは逆さから後転ディープハーフ気味のスイープを決めたり、50/50戦をこなしたりと柔軟な所をみせます。

相手のランソン選手も3分5秒くらい、あのザックを吹っ飛ばす大変な粘りを見せますが、3分50秒過ぎ、ザックはあのクロンにも決めていた神速のオモプラッタを炸裂させ、見事勝利しています。

アブソルート級決勝・・・
サミール・シャントレ(グレイシーファイター)vsザック・マックスウェル(グレイシー・ウマイタ)

この試合は競技的な意味でももちろんそうですが、いわゆる「外掛け」ルール&「Knee Reaping」ルールに対する運用基準という点からしても、非常に興味深い試合となりました・・・。
度々取り上げてきましたが、現在は外掛けに対する判断が非常に厳しくなっています。
そしてその判断基準は審判によってマチマチであるというのが現状です。
この試合はそういった現状の2つの側面が、極めて分かりやすい形で表れたと思います。
ザックはラストの外掛けで1発失格となった訳ですが、これで失格となるのであれば、動画4分30秒での外掛けで失格でも良いと思います。
シャントレもアピールしていますが、外掛けの足が、相手の足のラインを少しでも越えた場合、もうその時点でいつ試合を止められてもおかしくない覚悟が現在は必要です。
多くの審判はその時点でDQ(失格)を言い渡すからです。

しかもザックは同時にアンクルを狙って体を巻き込んでいます。
違う技、特に足関節との連携プラス外掛けは、その際ヒザを捻られる事が非常に多いとの理由で、今回のIBJJFルール改正においておそらく最も狙い撃ちにされた部分です。
だからこのムーブは非常に失格になりやすい動きと言えるでしょう。
ルールマニアであるカイオ・テハの盟友であるシャントレも、当然その辺は熟知している事と思います。


しかし審判はこの部分を流してしまいました。
ここからカオスです。
11分過ぎからは、今度はシャントレがラインを越えた外掛け!
しかしこれも流される!
これは「この審判外掛け系は全然取らないんだな」という判断をされても仕方ありませんねー。

そしてラスト、今までよりも浅い位置でザックがまたも外掛け!
しかしなんとこれが一発で大当たり!!DQ!!
これにてザックはあえなく失格処分となってしまいました・・・。

以前はデラヒーバ・ガードからのアンダーフックという絡みで色々取り沙汰されてきた新ルールですが、現在は「ヒザを捻る」行為に対してペナルティを課すというルール改正の趣旨がはっきりしてきました。
しかし一部の審判は画一的に、「外掛けの足がラインを越えたらもうアウト!」という感じでDQをポンポン連発しています。
だから動画のコメントにあるような、「ヒザの下を外掛けしているから、捻る行為には当たらない」という理屈は通用しない事が多いです。

日本でもアジア・オープンから新ルールが適用となり、レフェリー講習会等が行われる模様です。
海外ではもはや審判の機嫌で運用されていそうな「Knee Reaping」ルールですが、何とか分かりやすい基準で運用される事を願っています。

そしてシャントレ、階級&アブソを完全制覇で実力アピールですね。
盟友カイオ・テハの露出がどうしても多くなってしまい、その影に隠れがちですが、哲学者のような風貌ながらもパワフルなムーブ、そして最新のモダン柔術系テクにも精通している知性派であるシャントレ。宇宙と交信してそうな試合前のポーズも含めて、ブレイクするといいですねー。

それとジョーダン・シュルツドリルに関するウェブ・セミナー「ウェビナー」を、現地時間22日夜9時から開催するそうです。
http://www2.onlinemeetingnow.com/register/?id=ca5c707748 
内容はベリンボロ等のドリルもやるとか。
ジョ-ダンは先日配信された、同じく無料の「軽量級限定」テク・シリーズがなんだか非常に良かったので、興味ある方は登録してみて下さい。

自身のDVD発売に合わせてアリアンシからロイド・アーヴィンに移籍するという驚異的な強心臓の持ち主であるジョーダンですが、最近は無料動画を数多くドロップしてくれてるので嬉しいですね。 

ガワを支える人達・・・2012年コパ・ブルテリア③

みたび話題はコパ・ブルテリアです。

コパ・ブルテリア、全日本選手権、そしてヒクソン杯と立て続けのビッグイベントが終了した現在ですが、これらの大会を振り返ってみると、やはりコパ・ブルテリアの華やかさは際立っているように思います。

これは何故かと考えてみると、参加人数の多さはもちろんそうなのですが、個人的にはやはりインターネットでの実況放送や解説席の有無、アイドルやホベルト・サトシ選手のメダル贈呈などが大きな要因ではないかと思います。

「日本の柔術は果たして盛り上がっているのかどうか?」という話題になる事って良くありますよね。
これに上手く回答するというのは、実は中々難しいと思います。
何を基準に「盛り上がっている&盛り上がっていない」と判断するかで、全然違う結果になるからです。

競技者目線で言えば、例えばこのコパ・ブルテリアのような熱狂的な大会があり、しかも他にも数多く大会が開催されている、これは大盛り上がり以外の何物でもありませんよね。
しかし柔術の事情を知る人が「今は柔術人気ある」という前提で話しているのを聞いた事がありません。

このギャップはどこからくるのでしょうか。
これはやはり後者はメディアへの露出、そして一般的な認知度で判断しているから、という事になるのではないでしょうか。
そして一般的には、やはり後者のように判断する事が多いのではないでしょうか。

僕を含めて普通の人間は、テレビや雑誌に出ていたら人気があると思うものです。
そういう大きな媒体でなくとも、メディア的なものに取り上げられていると「オッ!」ってなりますよね。

やはりメディア・ミックスというのでしょうか?そういう部分が一般的にはいかに重要であるかという点が、こうした事からも伺えると思います。
そしてこういう側面って、日本の柔術界がこれまで苦手にしてきた部分でもあると思います。
「強さ」以外の部分で、世間に向けてアピールする事とでも言いましょうか・・・。

「強さ」という部分だけでモノが語れたMMA全盛期はもうありません。
柔術を知らない人に対しては、本当に手を変え品を変えアピールしていかないといけないと思います。
こういう点に関しては、ブラジル・ブログ等でお馴染みの橋本欽也さんが非常に長けていますよね。

そして現在実際に競技をしている人達だって、そういう側面における恩恵を受けるべきだと僕は思います。
コパ・ブルテリアにおいて実現した前述したような部分の存在だけでも、大会の印象として物凄く違うと思います。

そういう競技の「ガワ」の部分は、柔術を知らない人達にだけではなく、柔術をやっている人達に対しても非常に有益であると僕は思います。

自分の試合が放送され、キン肉マンやスポーツ漫画のように実況解説され、表彰台ではアイドルやサトシ選手がメダルを掛けてくれる・・・、嫌がる人なんて少ないと思います。
そしてもっと言えば、自分の活躍が活字になったり、映像やDVDとして残ったり、そういう事って普段修行僧のような生活を強いられている柔術本気組の人達にとっては、ちょっとした心のオアシスになるのではないでしょうか。 

そしてその映像面で現在、日本の柔術界において義士ともいえる映像ファイターが、フルフォース・プロダクションの荒木拓也さんです。
近年とみに各所から見放されている感じの国内柔術大会DVD、幻の2010年アジア・オープン映像を復活させた他、なんとドゥマウ大会のDVDをまったくの採算度外視で連発させるという力業!
これはもう柔術界としては願ったり叶ったりというか、全く想定外の嬉しい出来事で、個人的にも感謝感激というしかありません。

また橋本欽也さんの「柔術バラエティ決定版」ともいうべきYOUTUBE番組「柔術プリースト」も、観ている人なら荒木さんが関わってからいきなり画面が格好良くなり、高級感バリ上がりになった事がお分かりであると思います。
この番組は格闘技全く興味無い僕の知り合いも観ていたりと、柔術と無関係な人達との貴重な接点であるので、非常に有難い事だと思います。
ちなみにそのベスト版とも言える「柔術プリーストDVD」ですが、なんと世界中の柔術家が血眼になってコレクトしているハファエル・メンデスのスパー映像が長尺で入っているのでこれは買いです!!!!


しかもその内容・・・。
ここでメンデスは、「日本柔術界の王冠にはめ込まれた宝石」であるお馴染みの湯浅麗歌子選手とスパーしているのですが、何というか、「ベリンボロ・フォームを使用しないベリンボロ」というメンデスのレッグドラッグ思想ここに極まれりというようなムーブを連発していて、アヴァンギャルドこの上無いです・・・。


メンデスのスパー映像は、ブルテリアから発売されてい
るこのDVD
の物がとにかく素晴らしく、特にTTパスに関してはバイブルと言える程の充実ぶりなのですが、まだベリンボロ→レッグドラッグ・ルートが開発されていない時期なので、この「柔術プリーストDVD」でのメンデスの動きは、研究家にとってタワー・レコード店員手書きポップ風に言うと「マストでしょ!!」という感じヤバイです。

とにかくどういう状態からでも逆さ&ローリングしてレッグドラッグに持って行くという、「ベリンボロはフォームではなく思想」といった感じで、「レッグドラッグの関数式」を全開に駆使していると思われるメンデスの魔術的なムーブ、是非確認して頂きたいです!!

そしてラルフ・ゴーが橋本欽也さんとのスパーで、まさにTTパスのお手本と呼べるような素晴らしいムーブをしているので、これも注目です。

こういった世界的にも貴重な映像素材をDVDという形でパッケージして貰えるのは、本当に貴重な事だと思います。

柔術は競技でもありますが、文化でもありますよね。
文化とは「歴史」という形で後世に残さないと、いつか記憶から消えていってしまいます・・・。

華やかな装飾を身にまといながら、競技としての本質である選手達がきらびやかに躍動し、結果として素敵に鮮明な記憶が生まれ、それを歴史として積み重ねていく・・・。
「文化」としての素晴らしい流れを具現化し、その上で「ガワ」の威力を見せ付けた、コパ・ブルテリアはそんな大会だったと僕は思います。

BJJ・4・EVER・・・2012全日本選手権まとめ②


どうも更新が遅くてすみません。

世間的にはヒクソン杯後ですが、僕の脳ミソはまだ全日本でキてます。
あとコパ・ブルテリアの記事もまだ少し残ってますので、宜しくお願いします。
ちなみにヒクソン杯に関しては、残念ながら僕は行けなかったのですが、何とか少しでも書いて記録を残したいと思っています。

前回は茶帯の激闘をレポートしましたが、今回はまず紫帯ペナ級。
注目の「3D柔術プロフェッサー」玉木強選手は、トーナメントを勝ち上がり、決勝で「不倒王」デラヒーバ・ジャパンの鍵山士門選手と対峙しました。

結果はアドバン3-2で鍵山選手が勝利したのですが、玉木選手はパスからバックで敗れた前回と全く同じ展開になった所、今回はそこから気迫の巻き返し!!!
成長の跡を見せてくれましたねー。
そこからはあまりの暑さもあって、両者フラフラ状態のまま渾身で技を返しあう凄まじい死闘となりましたが、鍵山選手は最後までその恐ろしいまでのベース・キ-プ力を発揮し続け競り勝ち!!
両選手の魂が昇華した試合となりました。
素晴らしいですね。これからも引き続きガンガンいって欲しいと思います!

そして先に大会チーム成績に触れますが、2012全日本選手権を制したチームはトライフォース!
久々の覇権奪還!!
そして注目は2位のドラゴンズ・デン!


パラエストラ川越
が改組して発足した新チームらしいのですが、いきなりのチーム2位は驚異そのもの!!!!。
川越といえば関東の要衝。

川越城は関東の覇者北条氏康麾下の「北条五色備」筆頭猛将、「地黄八幡」と謳われた北条綱成の居城ですよね。


その後も川越は、柳沢吉保や松平信綱等、徳川幕府老中筆頭格の譜代大名が続々と居住した「小江戸」とも称される重要拠点であり続けました。
日本柔術界の譜代たるパラエストラの流れを汲む名門であり、「地黄八幡」の武も引き継ぐ強豪チームドラゴンズ・デン、北条氏のように関東に覇を唱え、徳川家のように全日本を制圧する事ができるでしょうか?
この先非常に楽しみですね!

ちなみに僕は個人的に川越が超好きで、「陶舗やまわ」で食器を買い、紫芋ソフトを食べ歩きするのが至福です。
ソフト超美味しいですよ。
広過ぎない小江戸の街並みは観光しやすく、しかも非常に美しいので、興味ある方は是非一度訪れてみて下さい!


そして黒帯!!!!!!

ライト・フェザー級は日本屈指のテクニシャン、ポゴナ・クラブジムの金古一朗選手が前評判どおりに優勝を飾りました。
パラエストラ八王子の佐藤和弥選手との初戦は、この両者の戦いがいつもそうであるように、大変な接戦!
佐藤選手が三角ロックで金古選手を捕獲するなどキレを見せましたが、わずか及ばず金古選手がアドバン1差で僅差の勝利!

決勝は金古選手がそのハイテクぶりを大いに発揮!
見事に腕十字で1本勝ちをおさめ、2012年の全日本選手権を制しました。

近年のいわゆるプルーマ級における金古選手の充実ぶりは目を見張るものがあります。
常にムンジアル等海外大会を視野に入れながら選手生活を送る金古選手の意識の高さに驚嘆するとともに、それを国内の戦績に見事繋げてしまう遂行力に賛辞を送りたいです。
非常に多数の大会に出場して驚異の勝率、プルーマ級国内最強と言って良いでしょう!!! 

そして今大会、注目ポイントはフェザー級&アブソルート級において「政権交代はあるのか?」という点でしたが、結果としてそれはなりませんでしたー!!!
不撓不屈の中村大輔!!!
グラバカ幕府の征夷大将軍が全日本を再々統一!!!!!!!!

西方への政権奪還を目指して東征してきた未来戦士加古拓渡選手を階級別決勝において退け、見事天下に覇を唱えました。

この階級別決勝はいつもの中村節爆発といった感じで、暴風アタックをボムボムボム!!!
全てを巻き込むような凄まじい上攻めであっという間にガードを決壊させるや即バック!即ボウ・アンド・アロウ!1本!というおそるべき試合内容。

加古選手も1回戦を素晴らしい試合内容で勝ち上がっての堂々たる挑戦でしたが、今回は中村選手が圧倒しました。

しかし中村選手もラクして優勝した訳ではありません。
階級別を制した後思わず感極まった姿を見て、中村選手の今大会にかける「思い」を垣間見た気がします。


そして白眉はアブソルート級。
どうしても苦戦してしまう難敵塚田選手との死闘を終えた中村選手は、あまりの暑さと蓄積された疲労で両足が痙攣!


長時間立つことができず、僕なんかは続行できないのでは?と思った程でした。
しかし戦略を工夫しながら試合を続行し、準決勝においてはパンクラシスト石毛大蔵選手に対し、下から流れるようなスイープ→バックという連携から1本で撃破。
決勝でも西軍の大将格である強豪ヨースキ・ストー選手を、足関節に苦しみながらもポイントで下し、見事優勝しました。

先に触れたように今大会、関東の覇者であったグラバカはチーム成績で4位に転落、その座をトライフォースに明け渡しました。
この上、中村選手まで敗北してしまっていたら、大変な事になっていたでしょう。
中村選手はグラバカ総大将として、日本最強選手として、そして何よりも自身が選手としてより高みに到達する為に、全身全霊を懸けて今大会に臨んだのではないでしょうか。

我々柔術ファンは、大会の連覇や連勝、試合の出来等はもちろんですが、「柔術」という競技に対してこれほどまでに真剣に打ち込むその姿にこそ感動を覚えます。

柔術は例えどんな強豪選手であろうと「勝ったり負けたり」になる競技です。
これはシャンジ・ヒベイロやホジャー・グレイシー、ハファエル・メンデスといったトップ・モンスター達にだって言える事ですよね。

そしてそもそも悲しい事に、半アマチュア競技としての特性上例えヒョードルのように連勝を続けても、そこまで大きなメリットがありません。
UFCとかなら勝てば勝つ程ギャラも増えて、選手の生活も安泰になる訳ですが、柔術だと中々そういう訳にはいきません。

だから個人的な話ですが、僕は勝利記録に関してはそこまで執着を持っていません。

もちろん勝ち続けるのは素晴らしい事ですが、先に述べたように柔術はそれが難しい競技ですし、それにそんな連勝する事ができるなんて一部の選手だけです。

じゃあ常勝でない競技者の試合はつまらないのか?といえばもちろんそんな事はありませんよね。

中々勝てなかったりしても、次を目指して必死で練習したり、何よりもみんな日々の生活を少しずつ犠牲にして準備をし試合に臨む意志、勝ちたいという「思い」、そういう部分こそが貴重であると僕は思いますし、感動を受けます。

そして強豪と呼ばれる選手達、当然のように勝利を期待されている選手達が、いかにその日々を大変な強度の準備でもって本番を迎えているのか、どれだけ「勝利」に対しての思いを持っているのか、
今大会を通して、そういう事にあらためて気づかされました。

酷ともいえる暑さの中果敢に出場し熱戦を繰り広げた選手達、そして見事栄冠に輝いた中村選手の苛烈とも言える勝利への執念を目の当たりにして、改めてそういう「思い」の部分が光り輝いて見え、「だから柔術は楽しいのだ」との思いをあらたにしながら、熱気冷めやらぬ会場を後にしました。