6月29日の柔術ニュース・・・ジャパンで練習するには?

海外の掲示板で、「俺こんどトーキョーやオーサカにいくんだけど、どこか柔術練習できるトコある?」という質問があり、様々な回答が寄せられています。
http://www.sherdog.net/forums/f12/brazilian-jiu-jitsu-gyms-japan-2117411/ 

「チームメイトがジャパンに行ったときトライフォースで練習したけど、COOLだったってさ。」
「トーキョーのどこかにヒールフックやってくるヤツが居るから気を付けろよ」
「トーキョーならアクシスとトライフォースがガイジンに親切だよ」
「ガイジンに親切ってどういうこと?そうじゃない所もあるの?」
「日本人はガイジン怖がるからな」
「俺はそんな経験無いぜ。言葉が通じないからそう思うだけさ。俺はアクシスで練習したがインストラクターのタカ・ワタナベは三カ国語を操っていて素晴らしかった。柔術への情熱は言葉の壁なんて越えちまうよ。」
「俺はジャパンからステイトにやって来たワジュツケイシュウカイのヤツラとスパーしたけど、みんな強くてビックリしたぜ・・・」
「俺はコージ・シバモトのファンだから、次日本に行くときは トライフォースで練習するぜ!」

等々、色々な意見があります。
意外と日本の事知られているんですねー!
国境を越えて仲良くできるのは素敵ですよね。

ヒクソン・グレイシーに関する長編ドキュメント動画が公開されています。

伝説の中井戦でシメのようですね。
舞台裏も色々収録されているようで興味深い動画ですね。

以前もツイッターか何かで取り上げたかもしれませんが、グレイシー・バッハの名将ドラクリーノが、三角絞めの基本をレクチャーしてくれています。

素晴らしいインストラクションですね!

先日クリス・リーベンの青帯昇格を報じましたが、その師匠であるシドニー・シウバさん及びヒクソンの黒帯であるホムロ・バロスさんがそれに関して興味深いコメントを寄せています。

http://www.graciemag.com/2012/06/i-convinced-chris-leben-that-jiu-jitsus-essence-is-in-the-gi/ 


「クリスはグラウンドで素晴らしい動きができるし、基本技術の概念も理解している。今は試合から遠ざかっているけど、その間彼はグラウンドの練習に取り組んでいて、とりわけギ有りの練習を重視しているんだ。」

「私はクリスにやっとのことで、柔術の真髄はギ有りにある事を分からせたんだ。ゴチャゴチャ言う人が居るけど、ギ有りの練習は、MMAやグラップリングにおいても、タイトさや精密さを養ううえで欠かせないものなんだ。」

「彼はギにハマってしまって、他の生徒達にも良い影響を与えるくらいだったよ。」


「彼はUFCファイターで、アキヤマを極めるくらいの実力なんだから、もっと上の帯を与えるべきだと言う人も居たが、僕はこう言ったんだ。『クリスが練習に来たとき、謙遜して何帯から始めたら良いか聞いてきたよ。だから僕は白帯からだよと言った。彼は驚いたみたいだったけど、MMAやグラップリングの寝技は、柔術とは違う事を説明したら、納得してくれたよ』ってね。」

実際違う競技ですから、それに応じて競技の枠を尊重する事が、結局はどちらの競技にとってもレベルアップに繋がるのではないかな、と個人的には思います。

6月27日の柔術ニュース・・・メンデス兄弟の道場「アート・オブ・ジウジツ」がもうすぐ開校!

現在世界の柔術界を完全制覇していると言っても過言では無いメンデス兄弟が、いよいよ7月1日に道場オープンだそうです。


http://www.facebook.com/aojacademy  


道場名は「Art Of Jiu-Jitsu」!!!!
メンデスっぽいですねー。

しかし2、3気になる事が。
まず1つがクラス・スケジュール、今の所メンデス兄弟のみで下記クラスをこなすそうです。


メンデス倒れちゃうんじゃないですかね?
キッズクラスはサブ・インストラクターが付くそうですが・・・。
そのうえ週末には随時セミナーを開催するとか。
自分の練習できるんですかね?

そしてもう1つ、入会の暁には、ストーム製の道場公式キモノで練習しなければいけないそうです。
このギってサービスでくれるんでしょうか?
しかし「生徒も自分自身のギを着たいだろう」という事で、なんでも金曜日だけは「フリードレス・フライデー」と銘打って好きなギを着て良い日だそうです。
嬉しい配慮で涙チョチョギレですよ。
けど頑張って道場成功させて欲しいですねー。

ショヨロールとブドービデオが先のムンジアル・ハイライト動画を作成しました。

動画としてもカッコイイですし、ジャンニ・グリッポミカエル・リエラ、そしてレスリングの強豪でもあるAJといった、日本ではまだそこまで知られていないニュースターがたくさんフューチャーされているので面白いかもです。

紫帯の人が、デカくて強そうな黒人を柔術の技術を使って制圧している動画です。

おっかないですねー。
しかしこれも柔術の効能のひとつなのでしょうか。

6月26日の柔術ニュース・・・Zガードを打ち破れ!!

最近記事が色々前後してしまってすみません。

今日は唐突ですが、Zガードのパス・ガードに関する良い動画がUPされたのでご紹介します。

その前にZガードって何?って感じですが、これはどの道場でも良く見られる、ヒザで防御するあのハーフ・ガードの事です。

他にも
カイオ・テハ(byカイオ・テハ)
ニー・シールド・ガード
93ガード(byホブソン・モウラ)
シャロウ・ハーフ(byパラゴン柔術)

等の別称があるようです。
リバース・デラヒーバ並にたくさんありますね。
デティールに差はあれ、どれもほぼ同じ体勢を指していると考えて良いでしょう。
まあZガードは相手のお尻あたりをガード、93ガードはヒザをかなり立てて相手の顔やワキ近くを脅かすのが本来だそうですが。
ちなみに「Zガード」ライアン・ホール呼称であるとか。
定かではありませんが・・・。

この立てヒザハーフに対するパスを、動画インストラクターとしてお馴染みのジェイソン・スカリーが素晴らしい方法で教えてくれています。

レッグ・ドラッグを非常に効果的に使ったZガード破り、これはイイ!!
いまやどんな体勢からでもレッグ・ドラッグに持って行けるスキルが必要とされる時代ですから、是非真似したいですねー!

ちなみにレッグウィーブ・パスへ持って行く方法も定番ですね。
御大サウロ・ヒベイロが教授してくれています。

また93ガードのご本尊であるホブソン・モウラもパス方法を教えてくれています。


中央に持っていてガードを緩める方法は多くの人に共通ですが、1分25秒くらいでそこからの腰切りパスに行くやり方を教えてくれています。
もの凄い切れ味ですねー!!
飛んでる飛んでる!

こちらはカショハオンことヒカルド・アルメイダ、シンプルなZガード破りを教えてくれています。

シンプルな方法なので、熟練度を高めてスピーディにやりたいですね。

あの秋山選手に三角締めで勝利した事でも知られるクリス・レーベン、青帯に昇格だそうです。

普通に帯叩きやってますねー。
僕だったらこんな人おっかなくって叩けませんけど・・・。

度々の言及になりますが、海外ではジョルジュ・サンピエール、ディエゴ・サンチェズ、アラン・ベルチャーやフランキー・エドガー、そしてベン・ヘンダーソンのように、例えMMA等でめっちゃくちゃ寝技が強くても、柔術的に見合った帯を与えられるのが主流となっています。

以前ギの練習をしていないラシャド・エヴァンスホーレス・グレイシーから黒帯を与えられたり、ジョシュ・バーネットエリック・パーソンから黒帯を与えられたりした事で議論が起きましたね。

帯の授与に関してはその人の勝手ですから、他人が口を挟む筋合いは無いと思います。
ただ、帯の昇格には色々な考査基準があると思いますが、単純な強さを基準にするとしても、海外のレベルは非常に非常に高いと言わざるを得ないと思います。

個人的来日希望選手録・・・①

最近はシャンジ・ヒベイロ、レアンドロ・ロ、そしてミヤオ兄弟といったような柔術ファン垂涎のメンバーが来日するようで、大感激ですが、それに便乗して個人的に来日して欲しい選手を少し書いて、ひそかに煽ってみますね。

まずはご存じマリオ・ヘイス!!!!!
当ブログきっての愛されキャラ!個性が強いスター選手の中でも一番人気を誇っています。
ついにヘイス様と柔術新聞のコラボが実現したようで感無量ですが、こういう即興の動画撮影で「いつか日本の選手達がチャンピオンになる日が来ることを祈っているよ!」と忘れず付け加えてくれるなんて、めっちゃナイスガイじゃないですか!

キャラだけではなく、実力も最強クラス!!!
とくにガードからのオモプラッタや三角締めに関しては、世界屈指の実力者でしょう。

以前紹介した記事等です。
「本日の名勝負 マリオ・ヘイスvsウィルソン・ヘイス」
http://ameblo.jp/busujiujitsu/entry-10570725390.html 

「マリオヘイス、アリアンシに移籍!!」
http://ameblo.jp/busujiujitsu/entry-10968393580.html 

大激戦!しっちゃかめっちゃかなスコアから魂の極め!!

パート1


パート2



「また殺っちまった・・・」デミアン・マイア似の名手ガブリエル・ウィルコックスをチョーク葬!


こんなに分かりやすく「これから本気出す」アピールをする人が居るとは・・・。
しかも失敗!



複雑怪奇な技術が横行する現代柔術界ですが、ヘイス様の技術はかなりベーシックより。

我々のような一般柔術家が参考にするには最適の選手だと思います。

それよりも何よりも、ヘイス様に会えるというだけで大満足な方も多いのではないでしょうか。
身近な人間からはかなり慕われているらしいヘイス様、是非日本でお会いしてみたいですよ。

2012年ムンジアルまとめ②・・・勝者の覚悟

事前のまとめでは重量級を取り上げられなかったので、今日は201

2年ムンジアルにおける中・重量級のトレンドを追っていきたいと思います。
まずはレーヴィ級、優勝したのは破壊神レアンドロ・ロ・ペレイラ!!

ライト級準決勝・・・レアンドロ・ペレイラ(PSLPBシセロ・コスタ)vsホベルト・サトシ(ブルテリア・ボンサイ)
http://videos.sapo.pt/zTZU63zVB0FmsiBYaolW 

相変わらずの凄まじい攻撃力・・・。
ガードを破壊したら、次の瞬間にはもう相手の逆サイドを伺っているんですね・・・。
サトシ選手のガードに戻す動きも凄いんですけど、レアンドロの動きがヤバ過ぎて手に負えない感じです。

これでレアンドロはマイケル・ランギ、JT、クロン・グレイシー、セルソ・ヴィニシウス、そしてこのサトシ選手といった世界的な達人のガードを全て破壊した事になりますね。

そして下になると一転、あのルーカス・レプリすら地蔵にしてしまうという、まさにメデューサのような粘着スパイダーを使いこなす名手ぶりを発揮!


まさに王者にふさわしい完璧さですね。
これまでもタイトルをたくさん手中におさめてきましたが、このムンジアル初戴冠はレアンドロの人生をさらに大きく変えるでしょうね。
素晴らしい才能を持った選手ですから、より一層の飛躍を期待しましょう!


あのレオジーニョのように、今まで見た事の無いような物凄いムーブで柔術史に名が残るような偉大な選手となって欲しいですね。

そして日本の期待を一身に背負ってムンジアルに殴り込んだホベルト・サトシ選手!


結果は残念ながら優勝はならず3位でしたが、レーヴィで3位はサトシ選手登場以前は考えられない事でしたよね。
素晴らしい成績だと思います。

5月のドゥマウ東京大会において、幸いにもサトシ選手と話すチャンスがあったのですが、その際サトシ選手が色々と興味深い話をしてくれたのでご紹介します。

まず自身の活躍について、世界中の柔術ファンが驚いている事を話すと
「ボクが一番驚いたよ!JTやランギ、レプリに勝った時、『なんで?なんで?これは本当の事?』ってずっと驚いていたよ!!」
と非常にフレッシュな回答をしてくれました。
また、サトシ選手がインストラクション業務をこなしながら日本でのみ練習している環境について、これまた世界中が驚いている事を伝えると、
「それみんなボクに聞くよ!『本当に日本だけで練習してるの?本当に?本当に?』って。本当だよ!!」
そして会場の試合を見ながら、こう話していました。
「黒帯は、面白い試合をしなくちゃいけない。柔術の凄さ・楽しさを伝えなくちゃいけない。試合に出て、面白い試合をする、これが黒帯の仕事。」
最後に日本中の柔術ファンがサトシ選手を応援していた事について「みんながボクを応援してくれた。それが分かって力もらった。本当に嬉しかったよ。」
と語ってくれました。

サトシ選手の活躍は、日本という練習環境にはまだまだ大きな可能性がある事を再確認させてくれましたよね。
そして柔術黒帯に対する明確な定義づけ、そして猛烈な自負心に驚かされます。
「試合に出て、素晴らしい柔術を見せる。」これが黒帯の仕事と言い切るサトシ選手、これからも僕らを魅了し続けて欲しいですね。

また今年の結果で目立つのは、黒帯メジオ級をグレイシー・バッハが制した事と、同じくバッハのホミーニョが復活優勝を果たした事です。
メジオは代々マルセロ・ガウッシアの独壇場で、バッハがメジオを制したのはなんと2002年以来という快挙です。
そしてその王者がカイロン・グレイシーではなく、オタービオ・ソウザだったのがまた意外でした・・・。


カイロンは近いうちにムンジアルを獲ることが期待されており、実際今年のパンナムも1つ上のメイオペサード級で優勝していましたが、今回のムンジアルは残念ながらケガで不出場でした。
かわって王者となったのが、ややダークホース的な存在のオタービオ!

もちろんオタービオはバッハの筆頭ホープですし、直前のスプリング・オープンでも好調だったのでいわゆる大穴的存在では無いのですが、まさかどうしても勝てなかった宿敵クロン、そして悲願の初戴冠に燃えるカラザンスを破って優勝するとは・・・。
大躍進ですよ。

ミディアム級決勝戦・・・オタービオ・ソウザ(グレイシー・バッハ)vsクラウディオ・カラザンス(ATOS)
http://videos.sapo.pt/FlQ7pM3hwEtVzQe0clKt 

クォーターからのぶっ倒しがかっこいいですねー。
同じ技を2回くらい見せていて、今後流行りそうです。
このクォーター・スイープはオタービオの得意技で、インストラクション動画で解説してくれている人がいます。

素晴らしいスイープでカラザンスの堅固なベースを崩し、そしてガードからキス・オブ・ザ・ドラゴン、そして足関節というカラザンスの狙いを防いで完封しました。

そして同じくスプリング・オープンでは優勝したものの、ヒザの怪我等でずっとイマイチ感が漂っていたホミーニョも見事に優勝を果たしました。

ミディアムヘビー級準決勝・・・ホムロ・バハウ(グレイシー・バッハ)vsハファエル・ロバト・Jr(ロバト柔術)

開始早々ロバトがサウロ・ヒベイロ式の、普通とは逆の方向くハーフ・ガードから見事にスイープを決めていますね。
しかしこのガードは現在だと、足を潰されてTTパスを喰らうリスクを負っています。
ここでもロバトは徐々にホミーニョの圧力に負け、TTパス・ポジションからガードを攻略されてしまっています。

ホミーニョの力強さもさる事ながら、ロバトは足も非常に長く、色々なガードを柔軟に使えるのですから、このガードに固執する事無くもっと様々な仕掛けをすれば良いのにと思ってしまいます。
ここの所タイトルを取り続け、調子の良かったロバトですが、仕掛けがワンパターンになって手詰まりになるいつもの良くないクセが出て、ムンジアルは必勝を期すホミーニョに敗北してしまいました。
そしてホミーニョがとても力強いムーブをしていますね。
ホジャーに次ぐ最強候補だった頃のように、物凄い圧力で攻めきっています。

軽量級の雄であるサミュエル・ブラガがまさかの早期敗退を喫してしまっていただけに、この両者の戴冠はバッハのチーム成績に大きな貢献を果たしたと言えるでしょう。

2011年ムンジアル・アダルトの部では無冠だったバッハのチーム成績ですが、今年は見事アダルト2位をゲットしました。
今年はバッハのコンペティション成績低下を危惧したゼ・ハジオラが急遽精鋭軍団を再編成し、猛訓練を施していた事は以前お伝えしたとおりです。

ガスマスクみたいなのして、特殊部隊の訓練みたいで凄まじいですね。
鬼軍曹の下、選手を鍛え直したバッハですが、その対策がまさに的中したようですね。


オタービオも今回の勝因をこう分析しています。
http://www.graciemag.com/2012/06/world-champ-otavio-sousa-teaches-to-lure-opponents-into-your-game/
「カラザンスを僕のゲームプランに乗せる事が狙いだったんだ。彼の得意な足関節やベリンボロ・ポジションを防いで、バックアタックを阻止しなければならない。彼は本当にバック取るのが上手だからね。」

「今年のムンジアルは、フィジカル面を最も重点的に強化したんだ。結局この数年は、自分の技術を最新のものに適応させる事に手いっぱいで、フィジカル面が少しおろそかになっていたんだね。」

バッハの主力インストラクターとして、1日4クラス以上のギッチギチのクラス・スケジュールをこなすオタービオの戴冠は、メンデス兄弟やミヤオ兄弟達のような1日中自分の練習のみをするスタイルとはまた違った成功例として、それに近い状況の人達の励みとなるのではないでしょうか。


また自身の道場を出したばかりのホミーニョが復活優勝を果たした事も、同じ事が言えると思います。

以前ホミーニョは来日した際、「ムンジアルを制するためには、生活の全てをそれにささげる覚悟が無いといけない」と語っていたそうですね。
環境を整備するのももちろん勝負のうちですが、そこは思うようにならないのが世の常、ある程度のバラつきは出てきてしまうとは思いますが、それよりも何よりも、勝ちたいと思う気持ちがどこまで強いか、そしてそういう思いの強さこそが、環境の不利を覆す可能性があるのではないでしょうか。

「頭の中から聞こえてくる『ムリだ、出来っこない』という声は嘘つきだ」


表彰台での写真を見ると、決勝で敗れた選手の多くはこの世の終わりみたいな顔をしていますね。

僕からすると「ムンジアル2位とか超凄いじゃん!」とか思っちゃいますが、前の記事でカイオ・テハが「タイトルは顧客への信用になる」といみじくも語ったように、柔術で生活する人にとってはそういう面において、1位と2位の差というのはとてつもなく大きいのでしょうね。

2位の選手達の陰鬱な表情に表れているのは、この1位への思いの強さに他ならないのだな、と改めて感じさせられた今年のムンジアルでした。

 

2012年ムンジアルまとめ①・・・あるベテランの柔術ライフ


2012年度のムンジアルが終了しましたね。
まとめられるだけまとめてみようと思います。

まずルースター級ですが、前年と同様ブルーノ・マルファシーニが優勝しました。
ブルーノはもう人間の動きをしてませんよね・・・。
圧倒的な強さでマットを支配しました。

しかし相変わらずカイオ・テハとの決勝戦は激戦で、どちらが勝ちでもおかしくない内容となりました。

いかがでしょうか。
冒頭のブルーノ、クロスニーバックにまわる動きも神速という以外言葉が無いですねー。
しかしカイオも後半得意のハーフ・ガードからの展開で巻き返しています。

ご覧の通り勝敗を付けるのが非常に難しい試合で、アドバンの入り方に関しても疑義が出ています。
そしてもちろんカイオもブルーノ勝利の判定に大不満!
毎年恒例となっている感もありますが、今年もクレーマーに変身しています。
ただし柔術界積年の問題についても言及しているので、全文を取り上げてみます。

「彼らは大会をショーに変えようとしている。僕らファイターはさしずめピエロって所さ。彼らは、賞金の出ない大会に、僕らがどれだけ生活を犠牲にしてまで懸けているのかなんてまるで気にしちゃいない。
僕は柔術の為に生きているし、柔術で生活している、だからこういうタイトルっていうのは僕の顧客に対しての信用になるんだよ。

自分の試合結果に対してだけあれこれ言いたいわけじゃなくて、審判の能力の欠如、及び訓練不足によって被害を受けた人達みんなの為に言いたいんだ。スーツなんか着ちゃってるけど、そういう費用はあるのに、黒帯にドラッグテスト受けさせるお金は無いのかい?
ポスターたくさん刷るお金はあるのに、審判を育成する費用は無いって言うのかい?
あんなスーツなんか、大会の実情をごまかす為のまやかしさ。ムンジアルは、連盟や規模が大きいから最高なんじゃなくって、出てる選手が最高だから最高なんだよ。
運営がお金をたくさんもうけて、選手に全く還元しないシステムなんて最低だから、僕は同じくらいの競技レベルの、違う大会が出て来て欲しい。

こういう事言ってるのは僕だけじゃないよ。青帯の部なんてひどいものさ。連盟が費用をケチって本物の審判を雇わないからミスジャッジが常態化してる。けど連盟は登録料だけで30万ドルの収入をあげ、その他スポンサー収入や広告料、そしてきわめつけはマフィア連盟のあわれなピエロである僕らをネットで放映して利益を得ているんだ!

ブルーノにはおめでとうと言いたいよ!彼は殿堂入りにふさわしい選手だ。

ムンジアルの決勝で、観客も僕が勝ったと思ったのに、判定で負けにさせられたのはこれで4回目だなあ。悲しいことに、みんな誰が勝者かは覚えていても、試合がどんなだったか覚えている人は少ないんだよね・・・。
けどまあ僕は実は負けていた事を自覚している勝者よりも、本当は勝った事を知っている敗者の方がいいよ!
支えてくれた人達本当にありがとうね!」
http://www.facebook.com/caioterrajiujitsu/posts/402409043130746 

最後の言いグサはあんまりだと思いますけど、大会の仕組みについての言及は、確かに鋭い所を突いていると言わざるを得ません。
今回ペナルティで試合に出場できなかったアンドレ・ガウバォンも「せめて審判は3人制にして欲しい」と訴えていますね。

まあカイオとしては「なんでステロイドチェックやんないんだよ!!やれば僕が負ける訳無いんだから!!ていうかせめて判定ちゃんとしろよ!!」ってな感じで色々ないまぜになりながらプンプン来てるんだと思いますけど、柔術界の病巣を正しく突いている形となった言及ではあると思います。

またガロ級では、あるベテランが頑張りを見せました。
ヨーロピアンで日本の芝本選手に敗れたフェリペ・コスタが、意地を見せました。

激戦ですねー。
まあこれもかなり微妙なジャッジですけど、結果としてガロ級は日本人選手の表彰台登壇はなりませんでした。
代わってフェリペ・コスタが6回目か7回目くらいの3位をゲットしました。
ここは素直にこのベテランの闘志を称えたいですね。

僕は正直言って、フェリペ・コスタにヨーロピアンでの敗戦から巻き返してくるガッツが残っているとは思っていませんでした。
芝本選手等フレッシュな勢力に押され、このまま引退かな、とか思ってました。
しかしコスタは見事にリベンジに成功、僕のハナを明かした訳です。


華やかなりし頃のブラザにおいてもかなり地味な存在で、あまり脚光を浴びる事が少ない選手ですが、あのデミアン・マイアからの信頼も厚く、レオジーニョ無き後のブラザを背負い、またカイオ・テハらと共に柔術界きってのアンチドーピング派として存在感を増してきました。
またコスタはインストラクターとしても実力を発揮しており、ライアン・ホールに黒帯を授与、薬物やルールに関しても柔術界を啓蒙し続けています。
そんなコスタがIBJJFルール周知のための無料アプリをリリースしました。

http://us1.campaign-archive2.com/?u=c84a5f785a916921f4d82734d&id=e9a611dbce

興味ある方はダウンロードしてみて下さい。

奥さんが美人である事でも知られ、セミナーで世界中を旅しながら日々を過ごすナイスガイ、まさにグッド柔術ライフスタイルを体現しているコスタ、盟友のコンプリードは今年でムンジアル引退を表明しましたが、まだまだ現役で頑張ってもらいたいですね。

  

日本人選手1回戦、有名な対戦相手情報

黒帯フェザー級・・・中塚選手の対戦相手
エジ・ハモス(ATOS)

「キス・オブ・ザ・ドラゴン」「キス・オブ・ザ・タイガー」のおそらく命名者。
足関節の名手。スマートなテク派。
デラヒーバから50/50&足関匂わす系のガードが得意。
できるんだろうけど、今の所ベリンボロはあまり見せず。
ギ有りだと、あまり回転系ガードは見せず。
不倒のガードという訳ではなく、結構割られかけてる。
そのかわり足関節を多用


アンクルで勝利。

2011年ヨーロピアン、vsライアン・ホール

執拗に足関節を狙い続けて、ポイント勝利。

2011年コパ・ポディオ、vsJT
粘り勝ち。

2011年コパ・ポディオ、vsデニウソン・ピメンタ
ピメンタが不用意にベリンボロを仕掛けると、その機を逃さず上攻めに転じて勝利。
ガードを得意とするも、こだわっている訳では無し。

2011年コパ・ポディオ、vsレアンドロ・ペレイラ

レアンドロにこれ以上なくガードを破壊されて敗北。

ほとんどの試合で足関節を狙いに行ってます。

黒帯ライト級・・・細川選手の対戦相手
チアゴ・ホッシャ(アリアンシ)

アリアンシの選手らしく、体が強くて粘りが身上。
ディープ・ハーフを多用。キワで十字に行く動きが得意。

2010年リオ・オープンvsタンキーニョディープ・ハーフで長時間我慢。
しかしそのままタンキーニョ勝利。

2012年ヨーロピアン、vsJT


長時間のディープ・ハーフからスイープ成功。
これまた長時間粘っこくパス攻撃するも、凌がれて敗れる。

2010年、vsセルシーニョ
http://www.grappling-core.com/videos/_Tiago_Rocha_vs_Celso_Venicius_2010_Jiu_jitsu_Worl?vid=10002892 

セルシーニョ相手でも立ちで粘る。
攻め立てられるもディープ・ハーフでずっと我慢。
そのままセルシーニョ勝利。

勝ち試合


粘りパス
を成功させ、腕十字。

相手が強いからという理由もあるが、攻めのガードというよりも凌ぐガード・ワーク。
そこからしぶとくワンチャンスを狙ってくる。
上にするとずっとしつこく動いてくるので、なんとかノーチャンスのままガードに釘付けにしておきたい所。

日本人選手1回戦、無名の対戦相手情報

日本人選手の対戦相手で、あまり知られていない選手の情報を分かった範囲ですがざっとまとめます。

黒帯ルースター級
パラエストラ札幌の江崎選手の対戦相手
ジョルジ・アゼヴェド(グレイシー・エリート)


通称ジョルジーニョ
当初EVOLVE-GORDOチームで登録。
2011年ESTADUALノーギ大会において、茶帯プルーマ級で優勝。
2012年ESTADUAL大会ギ部門において、黒帯プルーマ2位。
その決勝の試合映像。

パラエストラ北出選手の対戦相手
ファビオ・パソス(アリアンシ)
通称モンストリーニョ
コブリンヤ道場インストラクター
2011年ムンジアルで小林文明選手にアドバン2-1で勝利、次戦のカイオ・テハに腕十字で1本負け。
2009年パブロ・サントスとの試合動画。

黒帯ライトフェザー級・・・
パラエストラ東京卜部選手の対戦相手
ダニエル・マリアーノ・アベ(バルボーザ)
2010年ワールドリーグ・プロ予選での試合動画

黒のギがおそらくアベ選手と思われます。

ライトフェザー級山田選手の対戦相手
マイク・レイナ(AOA)


2010年ムンジアル、茶帯ライト・フェザー級3位
MMA戦績おそらく1勝5敗
2008年ヨルダン・キャピタルチャレンジに-70キロ級で出場
1回戦でハファエル・メンデスに敗北。
だいぶ作りの粗いハイライト動画を発見。

ライト級・・・岡本裕士選手の対戦相手
ジョゼ・ロペス(BJJレボリューション)

http://www.clarkgracie.com/instructor.html 
初期UFCを見た彼の子供がMMAの真似をし始めたので子供を柔術道場に入門させた所、数ヶ月後には自分も入ってしまったというのが柔術との馴れ初めだそう。
紫帯まではヘビー級で試合、2011年はシニア1茶帯のヘビー級で2位の記録あり。
とても重いので、もしかしたら別人?
しかし他に該当選手が居ない為、この人である可能性が高いです。

ライト級時任選手の対戦相手。
ダグ・ムーア(ヘウソン・グレイシー)


カイオ・テハとのスパー動画。

昨年の試合動画。



昨年まで茶帯だったようです。