柔術初めての人のために

これからやや記事の書き方を変えてみます。
今までも時々そうやっていましたが、柔術にまだあまり詳しくない人がこのブログを読んだ時のために、固有名詞等には説明を付ける事を多くやってみます。
詳しい人達からすると読みづらいかもしれませんが、ちょっと試してみます。
あまり意味なさそうだったら止めます・・・。
柔術に興味を持ち始めた人が、何かの間違いで僕のブログに辿り着き、訳分かんない言葉だらけで嫌になってしまうという、万一の事態を避けるためですね。
けどそうやって、常に新規の人を意識しなければいけない程新しい人がわんさと柔術に興味を持ってくれるようになったらいいですよね。

ハファエル18番!デラヒーバ・フックからの外回転バック

先にツイッターで色々書いてみたのですが、分散して見づらいかもなので少しまとめてみます。
お気づきの方も多いと思いますが、若き天才ハファエル・メンデスの必殺技で、最近はハファエルの所属道場であるATOSのチームメイト達もこぞって使うようになってきた技がありますね。
http://www.youtube.com/watch?v=uqojS2A8Hck
これですこれですこの技です!!!
この、デラヒーバ・フックからの外回りバック取りのムーブを紹介したいと思います。
このムーブ、現在の所防御不能で、特にハファエルがこの技を仕掛けるとほぼ100%の割合でバックを取ってしまうという恐ろしいムーブです。
仕組みはこの動画が分かりやすいです。実演はグレイシー・バッハが誇る技巧派世界王者のサミュエル・ブラガです。
http://www.youtube.com/watch?v=iSP9OWPQeOM
別角度から。
http://www.youtube.com/watch?v=G4bJZDgptLs&NR=1
デラヒーバフックをがっちり掛けて、それを維持したまま、相手の帯などを掴んで密着して逆さになって回り込み、自分の頭を相手の両足の外側から出すようにするとアラ不思議、バックが取れるんですね。
知恵の輪みたいな技術です。最初の体勢からはちょっと予想できない結末ですよね。
技術進歩が超超著しい柔術界、今のトップの選手達は、最初の体勢からは想像付かないようなフィニッシュの形になるテクを使いこなしているんです。
展開図とか苦手だった僕なんかは、これらの技術の仕組みが分かるのにとても時間がかかりましたよ・・・。
この技なんかもそうです。なんで?って感じですよね。
http://www.youtube.com/watch?v=gjF6DV9QfJ0
試合だってこんな感じです。ライアン・ホールとエルメス・フランカのグラップリング試合ですが、2分30秒過ぎからのライアンのムーブを見て下さい。なんで?なんでそうなるの?って感じですよ。
http://www.youtube.com/watch?v=curRC4pAE-w
けどこのムーブだって、ハーフ・ガード→ディープ・ハーフガード→逆50/50→なんか前転してバックという風に、一つ一つの技術がしっかり説明できる(一部出来ていませんが・・・)、個々の柔術技術が組み合わさった物なんです。
つまり柔術はもはやそれ自体で進化を繰り返して、柔術独自の語法に習熟していないと中々通用しない、そういう厳しい競技になっていると思います。
そういう柔術独自の超テクを多数生み出し、最新技術の象徴的存在となっているのが、ハファエル・メンデスも所属するATOSというチームなんです。
この外回りバック取りは、そんなATOSチームに数々の栄光をもたらした、最大のヒット作なんです。
これまでデラヒーバからの外回りというと、こういう感じの、いわゆる「ヘリコプタースイープ」的なムーブが多かったと思います。元祖天才レオジーニョことレオナルド・ヴィエイラの素晴らしいムーブです。
http://www.youtube.com/watch?v=VFXjizzj87A
8分30秒からのムーブがそうですね。
しかし外回り回転は内回りと比べてとっかかり場所が少ないため、そのまま見当違いの場所を回ってしまう事が多いのです。レオジーニョですらそういう事があります。
そしてこの回り方だと、相手が座ったりしてスペースを消してきた時、こじ開けるのが難しいです。
しかしハファエルの使う外回りバックは、これとは少し違っています。
まず、回転はどうでもいいのです。
どうでもいいというと少し言い過ぎですけど、とにかく相手と密着して、逆さになって自分の頭を潜らせればムーブ完成なのです。
元々ハファエルの使う回転は、相手の軸足を派手に周回するのではなく、自分の肩を軸にしてお尻を起こして、地面と垂直に周回させるタイプのものです。

その場で逆さになって、横にコロンと転がる感じですね。
①や②の動画の回り方もそうですよね。
今はこの軌道の小さい回り方がナウイです。
そしてこのムーブの場合、回転するというよりも、逆さになって潜って行き、相手の足を束ねて自分の頭を差し込むのが主目的です。だから回る軌道は小さく必要最小限なので、すっぽ抜けが少ないのです。
http://www.youtube.com/watch?v=QhOU2um5MEA
ハファエルのVSテオドール・カナル戦ですが、もはや回転すらしていません。
逆さで潜って→足を束ねて→頭を出す、これでバックに回れるんですね。
大きく回転する必要が無いので、スペースも必要としません。
http://www.youtube.com/watch?v=L-dk33dB21w
この動画なんて見てくださいよ。AXISの片庭選手が完全にスペース消しまくってるのに、かまわずずんずん潜っていってバック取れてますね。
防御不能ですね。
http://www.youtube.com/watch?v=M0ZhzMWi9VI
アブダビ・プロ柔術2009決勝戦ですが、あのコブリンヤですら喰らってます。
そしてハファエルのチームメイト達もこぞってこの技を使うようになりました。
http://www.youtube.com/watch?v=bjG1v49R3CA

白い道着がATOSのアリ・ファリアス、ちなみに黒帯初大会なのですが、開始から大喜びでこの技を繰り出していますね。
とにかくデラヒーバフック維持して、帯掴んで回転すればバックだぜ!!みたいな勢いが凄いです。
ちなみに相手はガロ級世界最強のブルーノ・マルファシーニです。
http://www.youtube.com/watch?v=qxKMJ4QBCuI
ハファエルの兄弟ギリェルミ・メンデスもオモプラッタからこの技に移行していますね。
http://www.youtube.com/watch?v=ejxzDhKxPLI
ロイド・アーヴィン所属の新鋭JTことジョナサン・トレスですが、3分30秒くらいから同じ発想のバック取りをしていますね。
JTはハファエル達とダチらしいので、教えて貰ったのかもしれませんね。
いかがでしたでしょうか。
外回りは内回りと比べて、防御側としてはブロックが難しいので、入り込みやすいんですね。
ただいくら入り込みやすいと言っても、デラヒーバ・フックを維持しながら外回り回転をするのはやはり難しいです。
しかし出来たらこれほど格好良い技も無いですよね。
デラヒーバ・フックを深くかける事ができる人は、チャレンジしてみる価値があるのではないでしょうか。