ニーノ・シェンブリ

ニーノ・シェンブリは有名ですよね。エルビスのニックネームで親しまれ、あのプライドにもかませっぽい感じで出場して桜庭選手を倒してしまった選手です。


しかしニーノがカーロス・グレイシーJrの黒帯という保守本流柔術の選手で、あのジャカレイも絶賛 、初期グレイシー・バッハ精鋭チームの主力として大活躍し、天才と言われる程の能力を誇っていた事は、柔術をやってる人でないとなかなか知らない事ですよね。

なんとなく「ヒクソンの再来」とか、そういうキャッチフレーズは知られているかもですけど・・・。


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アーリー・グレイシーバッハの写真ですが、左からヘンゾ・グレイシー、1人おいてマスター・カーロス・グレイシーJr、「ハーフガードの王様」ホベルト・ゴルド・コヘイア、前列左から2人目がチンギーニャ、2人おいてドラクリーノ、そしてニーノです。チンギーニャとニーノはまだ紫帯、ドラクリーノは茶帯ですね。


ニーノはこの辺の人と同期なんです。

みんな現在は大御所として活躍してる有名柔術家ばかりですよね。

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ニーノも現在自身の道場 を持ち、ボチボチ試合に出場しているとはいえ、上記のような有名プロフェッサー達に比べると、イマイチ柔術家としての名前が売れていないように個人的には思います。


結構早い時期にバッハを飛び出して、MMAを始めたからなんでしょうけど、その辺不思議に思って調べてみた事があります。


すると、2004年にお父さんが借金を残して良くない亡くなり方をしていたという情報を見付けました。

それ以降ニーノはその借金を返済しながらMMAをやっていたそうです。

僕が直接取材とかした訳じゃないし、本人のインタビューを読んだ訳では無いので、正確には分かりませんが。

しかし以前に、誰かが柔術家の不遇さを嘆きながら「ニーノは天才だった。けどお父さんの問題でシュートボクセに行っちまったんだ」みたいな事を言っていた気がするので、おそらく何か問題を抱えていたのでしょう。


これは在りし日のニーノが、超イケイケ時代のランデルマンみたいなテレレと繰り広げた激戦です。

http://www.youtube.com/watch?v=QJSBr10UbyM

今や両選手ともに再起を待ち望まれる存在となってしまったのが何とも言えない感じですが、この頃みたいな鋭い超テクニシャンとしての輝きをいつか取り戻せるようになって欲しいです。

サブミッション魂 vol.5 ・・・とっても柔術魂

待望のサブミッション魂vol.5が発売されました!!
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うおおおはんぱない!!!!!!!!!

ギ有りの割合が多い!!!

どう見てもほぼ柔術魂!!!

というかサブミッション魂って、別に「ノーギの専門誌」ではなく、「サブミッションの専門誌」だそうですので、こういう感想はそもそも違うんでしょうけど。

けど、やっぱ嬉しい柔術魂って感じです。


柔術魂の発売が近づくと、血が騒ぎますからね・・・。

幼少期のジョジョが連載始まった頃のジャンプ、ゴリラーマンがあった頃のヤンマガ、面白かった頃の少年サンデー、これらの発売日を待ち望んでいたあの情熱を思い出しますよ。


表紙がリラックスした表情の、ギ姿のハファエルというのがもう最高ですね・・・。

そしてインタビュー内容が、これがかなりハファエルの等身大の姿を写し出しています・・・。

これはちょっと今までに無いですねー。

柔術に対する強烈な意識の高さが、「あなた一体何歳なんですか?」ってくらい凄まじいです。

やっぱちょっと頭がかなり良い人なんだなって感じで衝撃ですね。

あの複雑な超テクも納得というか、普通に知能指数が相当高そうです・・・。

ハファエルのテク、何やってるか僕では良く分からなかった理由がやっと明らかになった気がします。

単純に脳みその差だったという・・・。


デスマッチの事もしっかり語られています。

ちょっと読んでみて下さい。


あとアトスの昇帯基準が「よその紫極めたら青」とか超ムチャクチャ言ってるので必見です。

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そして我らがライアン・ホールが大フューチャーされてます。

とにかく見て欲しいのが、逆さガードのドリルです!

ちなみにインバーティッド・ガードという呼称についてですが、以前この記事で触れたように 、色々な名前で呼ばれています。「UP SIDE DOWN GUARD」って呼ぶ人も多いですよね。

どちらにしろ「逆さ」という意味なのに字面が長いので、タイプ打ちの都合上「逆さ」にしてます。


このドリル、別に出来ない物ではなく、ジャンジャック・マチャドの教則に収録されていた物と同系統のヤツとかもあります。

凄くいい感じです。

ライアンレベルでこなすのはもちろん難しいですが、無理な動きではなく、全くナチュラルなムーブなので、是非試して欲しいです。

特にハーフから逆さになるのを想定したドリルは、色々応用できそうです。

そもそも無理なムーブなら、あんなに大勢の人が逆さガードやる訳ないですからね。

現在世界トップの、特に軽量級の試合は、スイープ合戦の様相を呈しており、パスはめったに無いのが大前提です。そのパス無しの試合体系を支えているのがこの逆さガードの技術です。それよりも何よりも、少し出来るだけでもめちゃくちゃ楽しいですよ。しかもハーフガードにおけるパスされる心配が激減します。身体に不安の無い方は、このドリルのように体に無理の少ないムーブで、是非是非挑戦してみて欲しいです。

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そしてなんと、あのブルーノ・フラザトと結構早い時期から練習してた??????????

なににににって感じです。

そして50・50テクの交換は特に無かったとか・・・。

不思議発見って感じヤバイです。


あとチンギーニャがポジショニングの注意事項を教えてくれてるのですが、その中のオープン・ガードに関する内容が、このDVDと相当被ってます・・・。

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これどう考えても今回のサブ魂買った方が得な気が・・・。

しかも、DVDだとチンギーニャの説明が結構スローモーなのですが、サブ魂の記事はスッパリ分かりやすいです。

うおおお何か超損した気分ですね・・・・。

しかもブログでハーフ、クローズドと特集してきて、今度オープンも是非記事にしてみたかったんですよね・・・。

はかない夢と消えました・・・。

けどチンギーニャが教えてくれる方が良いに決まってますから、素直に喜んどきます。

ちなみにこのDVDもオープンガードのとっかかりには最適なので、興味あったら是非購入してみて下さい。

ここに収録されているオープンガードの基本事項と、片足担ぎのカウンター方法は、それだけでも値段の価値があるという超優れモノですよ。


トッキーニョ・ホジマールのインタビューも、もうなんか色々凄くて凄いです・・・。

背負ってる物ヤバイって感じですね・・・。

超いい人っぽいブラウリオ・エスティマのインタビューも良いですね。トップ選手考え方ヤバイって感じです。

ちなみにブラウリオもずっとギ姿です。


シュレック関根選手も収録DVDでギ有りの立ち技教えてくれてますし、先のDEEPXで松本選手を破り、全国の柔術ファンを複雑な心境にしたと思いきや、コパ・アリアンシとヒクソンカップ(確か・・・。間違ってたら済みません・・・。)に出場決定して隠れファンを狂喜させた佐々木憂流迦選手のインタビューも面白いです。今回のサブミッション魂やばいですね。

はじめてのムフフ・・・クローズド・ガード編

以前この記事 において、ハーフガードの基本的な対処法を書いてみました。

今回はそこからガードに戻せたという前提で、クローズド・ガードにおける基本戦略を考えてみたいと思います。

と言ってもそんなの膨大なバリエーションがあるでしょうから、ここではクローズドガードからの絞めに照準を絞って、DVDの紹介とかに逃げつつ簡単に書いていこうと思います。


その前にハーフガード編の補足を。

ハーフガードからガードに戻す動きと併せて、三角絞めを狙う事ができます。

http://www.youtube.com/watch?v=BsCCMJrFOi0

こういう動きです。

非常に基本的なムーブで、腰逃がす動作はガードに戻す動きと併せて使えるので、是非両方ドリルって下さい!


実際試合で使うとこんな感じです。

http://www.youtube.com/watch?v=-bCx1egxOSE

この動画では、腰蹴ってませんし、ハーフというよりもほぼクローズドからのオープンで取ってるので、デティールは一部異なりますが、相手の襟を引いて頭を下げさせ、腕を取りながら、腰を逃がしてキャッチ、重要な部分では基本的に同じだと思いますので参考にしてみて下さい。

こういうタイミングで取る訳ですね。


ハーフガードで防御だけだと消耗してしまいますし、長い時間をハーフガード防御のみで耐えられる鉄壁さというのは、そう簡単には身に付かないというか、ほぼ無理です。


だからそこから展開を変えられる技を持っていた方が良いです。

それはもちろんハーフガードスイープでも良いのですが、それの多くはまず筋力が無いと無理なので、始めたばかりの人にとってはハードルが高いと個人的には思います。

ちなみに僕も体を壊してからは、ハーフから相手の体重を乗っけてスイープする技は怖くて仕方ありません。


だからそういうハーフ技を習得するのと並行して、よりベーシックなムーブを使い、しかも1本が取れるこの三角絞めを練習してみるのも良いのではと思う訳です。

それに1本の危険があると、相手も踏み込むのに躊躇してきます。

クロスニー等のパス対策というのは、まずその形に入らせない事が重要ですので、その意味でも1本を匂わせて進入を躊躇させる事は有効だと思います。


基本的なハーフガードの防御で凌ぎながら、相手を進入させず(相手があまり上の方にくると、防御やこの三角絞めがやりにくくなります。後転マスターになるまではなるべく自分の体より下げるようにしましょう。)、タイミング見ながら腰を逃がしてガード&三角、という戦略ですね。


次にクローズドガード内での戦略です。

1本に直結しやすいのは、やはりクローズドガード内での仕掛けです。重要ですね。

三角&十字に関しては、正しい方法でドリルを繰り返すのがやはり一番効果的だと思います。

十字に関して、自宅等でフォームを確認するには、このDVDが素晴らしいです。

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クローズドガードからの十字の正式なフォームが、座りと立ちと2種類入っており、非常に分かりやすく解説されています。

何回も反復して手順を正確に覚え、スパーで淀みなく使えるようにしましょう。


クローズドからの十字はスパー等において、失敗してポジション取られる事をおそれる事なく、もう何が何でも仕掛け続けるのが上達の早道です。もうパスされようが1本取られようが何でもいいから、後先考えず、アホみたいに仕掛けて十字マシーンになって下さい。段々コツが掴めますよ。個人的にはハイガードにして、足を振り子のようにすると取りやすいですが、これは人によると思いますので参考程度に聞いといて下さい。


そして絞めに関してですが、いわゆるクロスチョーク小手絞り及びそのバリエーション、そしてエゼキエルのコンビネーションを覚えましょう。


ガードからのクロスチョークに関しても、上記のDVDにお手本が収録されています。是非見て練習してみて下さい。

それにクロスチョークの相手の襟取って頭を下げるのは、絞めだけでなく、十字や三角を仕掛けるセットアップとしても有効な動作です。連携させましょう。


そしてその襟を取った手をキープしつつ、もう片方の腕を相手の頭の後ろに回すと、いわゆる小手絞りになりますね。こういう感じですね。

http://www.youtube.com/watch?v=ua4COqSf2_o

ねわざワールドの大賀氏が非常に分かりやすく解説しています。是非見てみて下さい。

クローズドガード内から仕掛けるとこんな感じです。

http://www.youtube.com/watch?v=DSx4RPHUl2w

見ると分かりますけど、ハーフ防御としても使えますよね。

実際試合で使うとこんな感じです。

http://www.youtube.com/watch?v=iz359_JQOxM

襟を引き付けて相手を逃がさず、小手で絞って足も使って押さえ込んで締めをキツくしてます。それにしてもおっそろしい極め力ですね。


この連携に長けたクロン・グレイシーのハーフ防御です。冒頭の攻防を見てください。クロスチョークや小手絞り的な動作を繰り返しながら、相手の頭を下げて、シッティングを交えながら進入を防いでいます。上手ですね。

http://www.youtube.com/watch?v=RiC3co9BwEU


この動画では3分10秒あたりで、襟掴んで小手絞り狙いながら相手のベースを崩しつつ、押さえ込みに使った足をそのまま流して十字決めてます。

http://www.youtube.com/watch?v=m-mbhx_Auks

相手の襟を引きまわしてベースを崩すので、そこからこんなスイープも決められます。

http://www.youtube.com/watch?v=ueO2bDXdD18


この小手絞りをやったまま、相手の頭を抑えている腕を枕にして、襟掴んでる腕を離すとエゼキエルになりますね。

このクロスチョーク→小手絞り→エゼキエルという連携は、非常に効率的に繋げられるので、是非ドリル等に活用してみて下さい。


いかがでしたでしょうか。

全てのムーブに共通する、襟掴んで相手の頭を下げてベース崩す動作は、ジョナサン・トーレスのガード等を見ても分かるように、はっきりいって腕力が強ければ強い程良いと思います。


道場に行けない日でも、ギを掴んだり引っ張ったりして、握力と引く力を養ってみると、これらの技術もより使いやすくなると思います。

良かったらこれらを参考にして頑張ってみて下さい。

今日の柔術いい話 ホベルト・サトシ

今日の柔術いい話は、先日のDEEP-X06で凄まじいムーブを見せて圧勝したホベルト・サトシ選手のインタビューを紹介したいと思います。

http://www.graciemag.com/en/2010/10/find-out-about-roberto-satoshi-making-waves-in-japanese-jiu-jitsu/


この勝利は海外のサイトでも大きく紹介され、いよいよその名が広く知れ渡ってきた感じです。


思えばサトシ選手の周辺では、既にその実力は非常に高く評価されていましたが、今年のムンジアル茶帯の部において、あの茶帯三羽烏の一人であるザック・マックスウェルを下して優勝した事は、世界中の柔術ファンの間で、かつてのライアン・ホールやハファエル・メンデスのようにサトシ選手が注目すべきファイターである事を不動の事実にしたと言って良いのではないでしょうか。

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そういう意味でサトシ選手にとって今年は、飛躍の年だったのではと思います。

そしてミーハーな僕もその流れにのって(笑)、これからちゃんとチェックしないといけないと思うようになりました。


DEEP-Xへの参戦について聞かせて下さい。

「神様のおかげで、僕のDEEP-Xへの参戦は完璧なものとなったよ。僕は全試合2分以内で1本勝ちする事ができたんだ。アジア・オープンのためにハードな練習をしてきたし、そのペースを落とさないようにしたので、全て上手く行ったんだ。」


あなたの一族について教えて下さい。どうして日本に行こうと思ったのですか?

「僕達のファミリーは、父親であり我らが師であるアジウソン・アントニオ・デ・ソウザによって柔術から始まったんだよ。5人兄弟で、マウリシオ・ダイ・ソウザ、マルコス・ヨシオ・デ・ソウザ(マルキーニョス)、クリスチァン・ユカリ・デ・ソウザは全員黒帯さ。僕が茶帯で、一番下のムリーロは黄色帯なんだ。

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戦わないのはお母さんだけだよ。けどお母さんは警察官でね、だから柔術を使っても対処できない事が起こったらお母さんを呼ぶよ(笑)!!

ブラジルでは、僕達は本当に強いチームを持っていた。けど僕達はたくさんの大会に出場したかったし、現在多くのチャンピオンシップはブラジルの外で開催されているだろ。だからスポンサーシップの欠如で、海外の大会に出場する事が難しい場合がでてきたんだ。2006年のムンジアルで優勝した後、僕は2年間ムンジアルに出場できなかった。ムンジアルがアメリカに行ってしまったからね。経済的な援助をしてくれるスポンサーが全然居無かったんだ。けど今は、神様のおかげで日本に居る事が出来て、柔術を教えて生計を立てる事が出来ている。ブルテリアとDRAGAOの援助のおかげで2009年と2010年のムンジアルに出場する事ができ、優勝したんだ。」


日本の柔術はどうですか?進化し続けて、近い将来、強い黒帯選手が出るようになると感じていますか?

「日本には、非常にテクニカルで良い選手が青・紫・茶帯にたくさん居るんだ。けどみんながみんな海外で試合しようとしている訳じゃないんだ。僕はこの2年の間に、今まで知られていなかった驚くような黒帯選手が登場すると思っているよ。それに現在も日本の選手は既にパンナムやムンジアルで、多くの強い選手を驚かせるような活躍をしているよ。」


あなたの柔術での目標は何ですか?日本の外で試合する予定はありますか?

「今の僕の目標は、パン選手権とヨーロピアン選手権だよ。二つともまだ参戦した事が無いんだ。僕はいつもその辺りの時期は、試合勘を鈍らせないように大会に出場しているし、ムンジアルとアブダビ・プロはいつも出場しているからね。来年は、その二つの大会に加えて、もっとたくさんの大会に出場するつもりだよ。」


将来の目標は?それとMMAの試合をするつもりはありますか?

「柔術を教える事を続けたいし、その仕事への理解をもっと深めたい。そして良いファイターであり続けたいんだ。

日本のMMA団体からのオファーはいくつかあるよ。今はまだ何も分からないけど、まあそのうちやる事になるんじゃないかな・・・。けど今は、ムンジアルの黒帯の部で優勝する事が最大の目標だよ。僕は様々な困難を克服しながら、青でも紫でも茶でも、ムンジアルで優勝してきた。けど今は黒帯の部の優勝、これが俺の全てだよ。僕は100%柔術人間なんだ(笑)。」


最後に何か言いたい事はありますか?

「僕を支えてくれてきた人、僕にインスピレーションをくれた人、僕の幸運を祈るメッセージをくれた人全員に感謝したい。本当に嬉しいよ。みんな最高で、僕の元気の素さ!!みんなありがとう!!」


なんというか、インタビュアーの質問が、日本の柔術界や選手ってあまり知られてないのかなと心配になっちゃうような内容でしたが、サトシ選手の発言は非常に興味深いものでした。


ソウザ一族の、簡単ですが略歴とか分かって有意義でしたし、サトシ選手の柔術に対する謙虚な人柄も伝わってきて嬉しいです。

グッドなルックスに、物凄い実力、家族の事情を抱えながらも乱れなかった精神力、そして試合における礼儀正しさ、その様を目の当たりにした観客から「この人悪い所あるのか?」という声すら上がっていたサトシ選手、これからの活躍に期待したいですね。

DEEP-X 06 シュレックショック!関根"ガウバォン”秀樹選手

DEEPX行ってきました!

行く前になぜか食あたりになってしまい、巨泉・前武ゲロゲロ90分、長時間トイレの住人になるというひどいスタートで、もちろんブリバリ遅刻でしたが、大会自体は発見だらけで興奮をおさえきれないものでした。


まずはとにかく本戦第1試合の関根“シュレック”秀樹選手vsギャングコング・ヨシダ選手、これに尽きますね。

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前の記事で書いたとおり、僕は柔術魂アブダビ・プロ特集のDVDに収録されている関根選手の試合を見て、パワーに依存しないその軽やかなムーブに驚いたのですが、今日の試合でもその傾向が存分に発揮されていて、個人的に今日一番の衝撃でした。


だってムーブがブラザみたいなんですよ!!!!!

ありえないです!!!


力が強かったり、柔道経験がある人は、ポジションキープをガチッガチッといくというか、押さえ込む割合が強い事が多いと思うのですが、関根選手のムーブにはそういう要素が非常に希薄でした。ポジションキープをちゃんとしないって言うんじゃないですよ。

相手を押さえ込むために自分の動きを犠牲にする事が少ないという事です。

サウロ・ヒベイロが常々、「相手をホールドし過ぎると、自分も動けなくなる」という旨の事を言っていますが、まさにそういう部分が無く、自分が動くよりも相手を動かせながら良いポジションをドンドン取っていっており、非常に参考になりました。


試合で最初に関根選手が上、ヨシダ選手が下になった場面で、関根選手がテレレ式のTTパス(つまり相手の足をキャップして、腰きりパスの要領で逆サイドに行くこの形ですhttp://www.youtube.com/watch?v=gAZzE3Ip1d8 )と同じ動きを見せた時、体調不良で死に掛けてた僕の目が一気に覚めました。

その後も相手が亀になった状態に対し、ガッチリ潰しにかかるのかと思いきや、バランスボール運動みたいなムーブで相手を翻弄し、ヨシダ選手がたまらず体勢を崩した所をサーっとニーオンという、ガウバォンが良くやるようなフルコースムーブも見せてくれました。

バック取る時もそれに固執しないで、フックを深くし過ぎず、相手が動き出したらサっと立ってまた良いポジションを取ったり、とにかくフットワークが軽やかです。

まさにガウバォン。

しかも片足入れて回転するバックの取り方がすごい上手なんですよね・・・。

関根選手に動かされ、良いポジションを取られ続けているヨシダ選手は早い時間に息が荒くなってしまい、途中から動けなくなってしまいました。

その後も下から回転系のムーブでスイープ奪ったり、バックからほぼカンバリョッタのようなムーブを見せたり、相手の両腕ごとサバ折りのようにクラッチしてそのまま投げ飛ばすようなパワー系ムーブもしっかり見せて、最後はバックチョークで完勝です。


うおおお、力が強くてしっかりした柔道のベースがある選手が、ここまでいかにもブラジリアンな柔術志向を見せるというのは、超ショックでした。

よく重量級の試合はつまらない的な事を言われますが、そういう重量級の大味な部分が無く、明確に技術を形にして成功させようとし続けていて、とても刺激を受けました・・・。


強い人になればなるほど、試合でもスパーでも、展開になんとなくというか、曖昧な部分が少なくなり、試合のどこを切り取ってもその場面毎の技術的な方向がはっきりしているものですが、今日の関根選手の試合もそういう感じでした。そしていわゆる個々のバックボーン能力の生かし方について、個人的に色々考えさせられる試合となりました。


そして同じボンサイ勢のホベルト・ソウザは、強いに決まってるんですけど、これはドゥリーニョもそうですが、パスガードするという概念をあまり感じさせないというか、もちろんパスはするんですけど、もうスペースを見つけたら流体の動きで一気にバックポジションに付くムーブが凄かったです。動きが凄くて、途中経過を省略しているように見えるんですね。まあワープするんですね。


あと佐々木選手vs松本選手。両方好きな選手ですけど、その中でも特に松本選手ファンだったので、密かに超応援していたのですが・・・。

体が強い佐々木選手相手に上を取れず、下からもフックを潰されてしまい、そこから良いようにポジションを取られてしまいました・・・。


下からの仕掛けのバリエーションが、フックと、そこから潜ってのディープハーフガードのような感じしか見せられず、動きが速くて圧力が強い佐々木選手のベースをゆさぶる事ができないまま、フック崩れから上半身を制されて、そのままきっちり首を殺されてパスされる場面が多かったです。

とにかくスイープできず、下に張り付かされてしまっていたため、あとは一発の極め狙いしかありませんが、それも上手く行かずに敗れてしまいました・・・。

個人的にめちゃくちゃ悔しかったです。また頑張って欲しいです。


そしてドゥリーニョです。昨日の記事で見所を書きましたが、今回の攻めはポジション強奪型でした。こうなると厳しいです。

長谷川選手も粘って、1本は取らせませんでしたが、獣のように襲い掛かって、ソウザ選手の箇所でも言いましたけど、TDから一気にバックまでサーっと高速で移行する流体ムーブを見せまくっており、順を追ってポジションを奪うという手順すら感じさせない、物凄いスピードとポジショニング奪取能力を見せていて凄かったです。

足をキャップするTTパスも見せまくっていましたが、なんかもうああいう感じでは無く、足キャップしたら次は一気にバック深めのポジションまですっ飛んでいて、しかもその過程が全部一呼吸というか、一気呵成で、ヤバかったです。


TTパスといえば、八隅選手がTTパスキャップ型からマウントに移行するムーブを見せていました。


体調が悪いので駆け足で振り返ってしまいましたが、面白かった事が伝わったでしょうか?

大会について何か質問がありましたらぜひどうぞ。

ちなみにAB選手と松本選手の試合の途中から見ました!

DEEPX-06 明日ですね!

明日10月10日(日)、新木場ファーストリングで開催されるDEEPXの個人的な見所を少し書いていきたいと思います。


ちなみに明日は同じ会場で午後5時30分くらいから確かジュエルスだったと思うのですが、他の大会があるため、DEEPXの試合開始時間は午前11時30分からと早めです。個人的には都合が良くて嬉しいです!!!

ちなみに場所はここです。
大きな地図で見る


有楽町線新木場駅から歩いて5分くらいの、なんか倉庫みたいな所で最初は分かりづらいです。けど近いですよ。


大会最大の見所はやはりATOSの主要メンバーであるジルベルト・ドゥリーニョ・バーンズの登場でしょう。今思えば超先取り企画だった柔術魂4のブラザ・リオクラーロ支部特集で、ブルーノ・フラザトやメンデス兄弟がテクニカルなデモを見せる一方、ドゥリーニョはなんかTD技を見せていて、「パワー系か」とか超浅い先入観を当時は持ったものですが、今やそんな印象を持つ人は居なくなりましたよね。パワー系である事はもちろん間違いないですけど。


ドゥリーニョはギでの活躍ほどには、ノーギの実績はありません。

これは2009年の7月11日NAGA・ノースカロライナ大会アブソルート級に出場したドゥリーニョのノーギ試合です。

ちなみにこの大会でドゥリーニョは見事アブソ級を制しています。


http://www.youtube.com/watch?v=dDYQT8gmPEw

http://www.youtube.com/watch?v=IB84M5nK-tw

両方とも足関節で見事に勝利していますね。ドゥリーニョのギの試合から想像すると、ついついガツガツ系というか、セルシーニョみたいに相手を圧殺するようなグラップリングを見せるのかと思いきや、実際見てみると、あまりノーギに慣れてる感じでなく、やっぱ動きがギっぽいというか、そんな感じです。そしてこの動画だと、ドゥリーニョのパワー以外の魅力であるテクニカルな面がとても良く出ていて興味深いですね。これは1年以上前の映像ですから、今はどういうスタイルになっているんでしょうね。


個人的には、外国人強豪選手が体力とポジショニングの上手さにモノを言わせると、日本人選手は厳しくなると思います。まあ当たり前ですけど・・・。セルシーニョvs杉江選手や、ルーカス・レプリvs 長谷川選手とかですね。アマゾン選手はもちろん体力に優れた選手ですけど、それ以上にやばい、獣人みたいなセルシーニョが相手だと、パワーで優位に立てない上に、バッハ(ホベルト・ゴルド・コヘア)黒帯トップの技術やポジショニングで圧倒されて、打つ手が無くなってしまうという事ですね。しかしライアン・ホールのように、良いポジションにそこまでこだわりが少ないというか、スイープ系の選手が相手だと、一発の切れ味を誇るNTT勢がその一瞬の輝きでもって仕留める事がありますよね。前回は山田崇太郎選手がそれを見せてくれました。


ドゥリーニョはギの試合だと、まさにセルシーニョのように、ATOS印のテクニック+獣人圧力系のムーブを見せるので、非常に厳しい感じしますけど、ノーギの試合だと、古い動画を見る限りですが、ギ程圧倒的なポジショニング維持をしていないので、どうなるか分かりませんよ!と言っても、ノーギの練習をほとんどした事が無かった(本人談)ルーカス・レプリがあの強さでしたから、向こうの強豪のヤバさってこちらが想像している以上のものなのかも知れません。その辺しっかり確かめて来たいと思います!


あと佐々木憂流迦選手VS松本義彦選手も楽しみです。柔術&MMAファンにとって、佐々木の名前は現在HOTですよね。修斗を含め、最近勝ちまくってます。そして松本選手は、アダルト黒帯でパンナムを制した、柔術ファンの密かな期待を一身に受ける隠れアイドル選手です。僕の周囲でも、外国に対抗とかいう話になると、いまだに真っ先に名前が挙がります。できたらギの試合見たいんですけど、贅沢ばかり言っていられませんから、今回はこのファン潜在ニーズナンバーワン同士という、ナイスなマッチアップを楽しみたいと思います。マスター風に言うとHOTなうちにやんなって感じですね。


その佐々木選手の同門であるAB選手と松本崇寿選手の試合も展開が読めないですね。シューターというよりパンクラシストな感じのAB選手ですが、MMAの場において、その強力な足の利きで一度掴んだら離さない的なグラップラーとして知られています。そのAB選手相手に松本崇寿選手が、ノーギでどう戦うのか、楽しみです。


そして関根“シュレック”秀樹選手vsギャングコング・ヨシダ選手も注目ですね。現在ドゥリーニョの所属するATOSは、世界中で猛威を振るっていますが、同じく日本で現在猛威を振るっているのがボンサイ柔術ですよね。先日のアジアオープンでも衝撃の強さでした。そのボンサイ勢の中でも最近勝ちまくっていて、なんとアブダビ・プロ本戦の100キロ超級を制してしまった関根選手にはどうしても注目してしまいます。とにかくパワー面が話題になりますが、柔術魂のアブダビプロ特集のDVDを見ると、非常に柔らかいムーブを見せてて要注目です。イサミ杯無差別級で優勝したヨシダ選手相手に、どのような試合を見せてくれるのでしょうか。楽しみですね。


見る事ができた試合は後日詳細を書くつもりですので、大会に行けない方も楽しみにしてて下さいね!