本日の名勝負 レオナルド・ヴィエイラvsフレジソン・アウベス

またまた本日の名勝負の時間です。


今日紹介するのはグレイシー・ウマイタの名手フレジソン・アウベスと、「柔術の神様の子」レオジーニョことレオナルド・ヴィエイラの一戦です。


この試合は、なんというか非常に不思議な感じがします。


前回紹介したマリオ・ヘイスの試合は、細部の過程にそこまでこだわらず、最終的に1本を虎視眈々と狙って奮闘するヘイスの姿が印象的でしたね。


しかしこの試合のレオジーニョは、その対極にあるというか、一体何を目指しているのかパンピーな僕には全然分かりません。


もちろん勝利を目指しているのは当然そうなんですけど、何と言うか・・・・。


とりあえず非常にチンタラしていて、1本を取る気はあまり無さそうです!


競技柔術のあり方をめぐって、これまで紹介したように現在色々な意見が出ていますが、「ポイントでも1本でもなんでもいいから超テクで好き勝手やって勝てばOK」という感じのスタイルがチーム・レオジーニョことBRASAスタイルな気がします。

柔術新聞

いや、BRASA内でそういう共通理念があるとかは全然聞いた事無いですし(ある訳ないです)、多分誰もそんな事思ってないと思うんですけど、レオジーニョを筆頭にブラザ関係の選手の試合を観た僕の勝手な感想として、そういう印象を受けました。

50・50関連の批判で必ずヤリ玉に上がるATOSも、元はブラザですよね。

あと個人的に、ブルーノ・フラザトの試合ぶりが、特にその傾向が強い気がします。


グレイシーを筆頭に、それを源流とするアリアンシとかの美学とはまた違った、「とにかく人が真似できないようなハイテク使いまくってハッピー」的なスタイル、魅力的です!


いわゆる柔術らしい勝ち方とは、また一味違う楽しさに溢れていますよね。

こういう味わいの多様さも、柔術というスポーツ&武道の持つ懐の広さなんだなーって感心しちゃいます。


実際柔術をやっている人というのは、自分に応用できそうな技術、役に立ちそうな技術というものに、敏感に反応しますよね。だからこのレオジーニョの動画は、そういう意味ではあまり役に立たないかもしれなくて済みません。

この動画だと逆にフレジソン・アウベスのムーブの方が、非常にナイスなムーブしているように思えます。


しかし試合は、レオジーニョが圧倒というか、まったく負ける気配もなく終了します。


最高の柔術家の一人といえば、近年その勝ちっぷりが素晴らし過ぎるホジャー・グレイシーが真っ先に挙げられると思いますが、ああいう強さとはなんかあまり関係ない感じにも関わらず、そういう「オールタイムベスト柔術家」選定には必ず名前が挙がり、多くの人から「天才」と賞賛され、あのハファエル・メンデスに「次元が違う」と言わしめるレオジーニョのムーブも、やはり柔術の素晴らしい魅力を余す所なく伝えてくれるものだと思うんですよね。

柔術新聞

特にこの頃のレオジーニョは、おそらくまだ競技用の練習を続けていて、コンディションも非常に良かった時期だと思いますので、とにかく凄い動きが楽しめます。

(ていうか練習しないとか意味分かんないです)


http://www.youtube.com/watch?v=yZ1ZkbOfCPY  (パート1)

最初からなんか適当っぽい感じのレオジーニョ、なんとなく腰切るムーブやってみたり、様子見な感じというか、テレテレしてます。


しかしアウベスのシッティングガードに対してバック取りを目指すのですが、


何ですかねこのムーブ

こんな事できるなら誰も苦労しないというか・・・。


しかもそこからサクっと足掬ってますね。

うーん、って感じです。


アウベスが下から良い感じでレオのベースを崩しにかかりますが、レオジーニョもなんというか、身体能力1本でそれらをかわします。


そしてアウベスが、ホイラーが良くやっていて、サウロのDVDでも紹介されている、ハーフ下から足をホールドしつつ立ち上がり様にスイープするムーブ(このリンク動画の1分8秒くらいでやってるヤツだと思います。) をタイミング良く繰り出しますが、それもおかしな返し方されちゃってます・・・。


?って感じです。


そしてアウベスの引き込みに対して、一気にカウンターでサイドを奪取します


凄いとしか言いようがありません。


しかもなんかちゃんと押さえ込めなくて、また適当にハーフの体勢になったりします。

そしてその後簡単に立たせたりしてます・・・。


柔術魂6のテレレ技術特集で、和道さんやガウバオンが「ブラザ&TTはハーフからパスはあまり狙わない」的な事を言っていましたが、こういう事なんでしょうか。


ハーフで固めるという思想が皆無のような、レオジーニョの押さえ込みへの淡白さですね。


そこからアウベスがナイスなガードワークを見せます。


レオのパス狙いに対して、ハーフの引き込み&フックを狙いつつ、シッティング&クォーター等の足元座る系のムーブで重心を移し続け、レオに狙いを定めさせません。


しかし流れでなんか簡単にサイドバック→バックを奪われてしまいます。


しかしここでもあまりポジション固定に固執しないレオジーニョ、なんだかんだでまた立たれます。


やる気あるんですかねこの人・・・。

とか思ってたら相手の引き込みにまたもやカウンターで側転!!

しかもなぜかバック取られて、今度はそれを振り落としてなんかヤバイムーブして今度はレオがバック奪取!!


・・・・、何と言うか、とりあえずさっきのバックのチャンスを簡単に諦めたのに、こんなキワキワな場面でわざわざ、こんな意味不明なバックの取り方する意味が分かりません。


本当パンピーには理解不能過ぎですね。

遊んでるみたいです。


そして再び簡単にバックを解除してまた相手を立たせます。

本当理解不能です。


そのくせまた凄まじいパスムーブを狙ったりします。

なんか本当ベーシックのセオリーからイチイチ逆行している感じです。


アウベスのガードワークに対して、物凄い切れ味のクロスニーパスを決めたかと思えば、また簡単にハーフに戻されたりしてます。


そしてなんか簡単にアウベスのXガードにはまってしまいます。

本当何考えてるんでしょうかこの人は・・・。

しかしそれも素晴らしい足の上がり一発で切っちゃいます。


おそるべきその場主義の柔術ですね。


しかしその後アウベスのナイス潜りから担ぎスイープにはまってしまい、今度はキッチリ下になってしまいます!

ピンチな場面のハズなんですが、レオジーニョ相変わらず眠そうです。


そして無茶なバック取りを始めて、結果簡単に脱出しています。


ていうかガードからの仕掛けとか、そういうのやる気無いんですかね。


ノーギでのレオジーニョもそうですが、下になっても異常な技のキレを見せるクセに、下に留まる事を嫌いますよね。なるべく早く上になろうとします。


MMAでは普通の考え方ですが、柔術やグラップリングの試合でトップ柔術家が見せるムーブにしてはかなり異質ですね。


http://www.youtube.com/watch?v=Ri3vFz43k94&NR=1 (パート2)

相変わらずテレテレしてるレオジーニョです。

アウベスのハーフ下からのプレッシャーを、適当な感じで受け流しています。


そしてアウベスがレオの足取って立ち上がります。

普通の人ならTDの攻防に発展ですが、レオジーニョはなんかカンフーキックみたいなムーブであっさりホールドを切ります。


本当何なんですかねこの人。


そしてまたもやイマイチ目的の見えないパスムーブをダラダラ続けていたと思いきや、切れ味鋭いタックル!!


そこから更にバック!!


レスリングの動きみたいですけど、とりあえず凄過ぎます。


それにしても何故わざわざこの場面でこんな凄いムーブやるのか相変わらず不明です。


そしてまたもや特にバックでホールドもせず、ガードに戻しちゃいます。


やる気あるんですかね。


しかしアウベスのシッティングガードに対して、突然側転パス!!!

見事決まりますが、例によってポジションキープはしません!


そしてなんかモゾモゾしている間に、こちらはさっきからやる気十分、アウベスが猛攻をしかけます!!


しかしこういう時はしっかり獣化するレオジーニョ、きっちりアウベスを落として、なんかアウベスの脇からニョキって感じで出てきて難を避けます。

キワの動きが本当に凄いというか、凄過ぎですね。

圧力は全くかけていないのに・・・。


そしてまたもやレオジーニョ18番の適当な腰切りパスをやって失敗して(いつもやりますよねコレ。これやらないと調子出ないんですかね)、2ポイント失ったりしますが、相手の脇をガード足でこじ開けつつ、何とか尻で立ち、その開けたワキを制しながらバックムーブに入ったりしてます。

今まではとても真似できないムーブばかりでしたが、これは僕でも使えるかも・・・。


それにしても簡単に技決め過ぎっていうか・・・。


その後またもやテレテレしつつそのまま試合終了です。


いやー、なんか頭がこんがらがりますね。

これは決勝戦ですから、疲れてたってのもあるでしょうけど(けど、あの人間発電所みたいなスタミナを誇るレオジーニョ、多分そういう理由でも無い気がします)、それにしても意味分かんない展開の連続ですね。


あんま天才って言葉とか使いたくないですけど、やっぱ天才って感じですね。


あと具体的な技術で言いますと、レオジーニョ独特の、ハーフでのスペースの空け方とかそのまま真似するとあまり良くないので、初心者の方とかは、潰す系というか、下の人が背中付けた状態にしてからの攻防も、上下共にしっかりやってみて下さい。


レオジーニョのムーブに衝撃を受けると、あの体勢ばかりやっちゃうんですよね。

普通の人は、キワできっちり圧力かけるムーブも不可欠だと思いますので、注意してみて下さいね。

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