こんちは!
今日は最近柔術やグラップリングをやり始めたばかりという方達が良く感じると思われる悩み所
について、書いてみたいと思います。
始めたばかりの頃・・・。
ちゃんとした所だと、初心者同士のスパーというのはさせない所が多いですよね。
つまり、相手は上級者の人が、必然的に多くなるワケです。
うーん、まともなスパーになんかなるハズないですよね。
まともにやれば上なんて取れる訳無いですし、上取らせてもらってもガードに捕まって動けず、モゾモゾしている間に引っくり返されて、下になったらあっという間にパスされてポジション取られ放題極められ放題・・・。
良く分かります
最初の頃は仕方ないと言えば仕方ないんですけど、そこは思考を一歩進めて、なんとか先輩方に一矢報いる事はできないか・・・・。
かのサウロ・ヒベイロも、白帯の目標は「サバイバル」だと言っていますね。
結果やられちゃっても、それなりの対策・アイデアを持っているのと持っていないのでは、その後の柔術への取り組み方も含めて、だいぶ変わってくると思うんです。
それに家で仕込んだ技術やアイデアを実際スパー等で使ってみる事って、柔術やグラップリングの楽しいところでもありますからね。
早速考えてみましょう。
まず、下になった場合の対策を練りましょう。
普通にいけば、下になる確率の方が高いですからね。
下になって、かっこよく三角締めしたりとか・・・。
ただ、クローズド・ガードに相手を入れるのって、プロの選手は事もなげにやってますが、実際やってみると難しい
ですよね!!
特に相手が上級者とかだと、かなりキツイです。
そこで今回は、ハーフ・ガードからのサバイバルを考えてみたいと思います。
ハーフ状態は、良くあると思うんです。
まず大雑把に言って、ハーフガードには以下の2種類の状態がある事を頭に入れて下さい。
①自分のヒザ等が相手との間に入って、スペースがある状態。
http://www.youtube.com/watch?v=mYOPoakCumg
②自分のヒザが完全に死んでて、背中をべったり着けられている状態。
http://www.youtube.com/watch?v=foJW1LQw9Q0
②の状態は、非常に厳しいです。トッププロだって、ここからリカバリーするのは苦労します。
だから①の状態で、相手の侵入を防ぐ事が大事なのです。
そして①のガードを良く分析してみましょう。
ハーフガードの基本が詰まっています。
つまり、
1、相手の肩口と腕の2箇所(肩だけ、腕だけでなく、肩と腕の2箇所がポイントです)を押さえて、進入を防ぐ。
2、相手と自分の間にヒザを入れる。
この両方の動作です。非常に大事な要素でハーフガード防御の生命線とも言えるムーブなので、必ず意識するようにし、この状態を死守しましょう!
特に2、の動作、ヒザを入れる時は、相手の胸の辺りへ、もっと言うと自分の足の甲で相手の脇を制する意識でやると上手くいきます。①の動画でもやってますね。自分がやられるととっても嫌です
更に①の動画を良く見ると、相手の抜き足を、左手で掴んでますね。
こういうガード法です。
http://www.youtube.com/watch?v=jaauZf5YbOU
1、2を守ってガードしてても、どうも足抜かれてパスされちゃうという時に試してみて下さい。
よろしいでしょうか、ヒザ入れと肩押しが超重要ムーブなんです。
ここからは、肩押しついでにキムラを匂わせると、相手が嫌がって効果的です。
③http://www.youtube.com/watch?v=zMe55C0FBiY
ここではスイープまで行ってますが、キムラで脅してクローズドガードに戻すだけでも成功です。
スイープとかやってみたいのは重々分かりますが、始めのうちは、フルガードに戻すことを熱心にやってみて下さい。クローズドからの方が技がやりやすいので、打ち込みで鍛えた三角締めとか腕十字とかを試しやすいからです。
クローズドに戻すのは、ガードの基本です。
もちろんイケそうだったらスイープも狙ってみて下さいね。
具体的なハーフガードの防御法とともに、もう一つ初心者の人が分かりにくい重要な要素があります。
それは、距離感です。
打撃だけでなく、寝技でも距離感って重要なんです。
下になる場面を想像してみると、自分と相手の距離が空いてる場面ってありますよね。
猪木アリ状態というか・・・。
一回相手が離れると、こうなりますよね。
こういう場面で、慣れていない人だと相手の侵入を防ぎたい一心で、寝たまま足を伸ばして、相手を押し返そうとしてしまいがちです。
蹴り出すムーブは、場合によっては効果的なんですが、むやみやたらに足を伸ばすと、その足を引っ張られてパスされてしまいます
④http://www.youtube.com/watch?v=oEQZ0OtZJDA
この動画のパスみたいに、十分気をつけてても足を引っ張ってパスされてしまうのは良くあるので、要注意なんです。
だから相手が離れていたら、はやる心を抑えて、足を伸ばしすぎず、上げすぎず、なるべく相手が自分のガード距離に入ってくるまで待って下さい。
座り込める距離があったら、座っちゃって下さい!
これはシッティング・ガードと言います。マルセロ・ガウッシアの得意技ですね。
相手との距離に応じて、蹴り出す、足を上げすぎず・伸ばしすぎず待つ・座り込むケースをきっちり使い分けるようにしてみて下さい!!
慣れるまで難しいですけど、これだけでだいぶ違います。
ここで参考動画です。
⑤http://www.youtube.com/watch?v=PoJDduSsTAA
腕枕なんかしちゃってますが、きっちりヒザを入れてて、しかも相手の脇をイジってますね。
そして注目は、相手と距離を取った時はサっとシッティングガード、で相手がガードの距離に入ってきたらガっと引きむ切り替えの早さです。
⑥http://www.youtube.com/watch?v=RJtEhRuRHfY
ヒザ入れ、肩押しは同じですが、相手の頭を抱えたり腕引っ張ったりして、相手の体を引きつけている所がポイントです。
慣れていないと、おっかなさが先行してしまい、どうしても相手を突き放す方向にばかり行きがちですが、要は相手の動きを封じれば良いので、このように相手を引き付けて、自分のヒザ等とプレスして動きを止めちゃうのも良い揺さぶり方です。
是非参考にしてみて下さい!
いかがでしたでしょうか
今回は記事のきっかけとなった質問を下さった方が、グラップリングの対策を希望されていたので、グラップリング中心の動画等でしたが、ギ有りでも多少バリエーションが増えるくらいで、基本同じだと思います.
ギ有りの場面でも良かったら参考にしてみて下さい。
ポイントはざっとこんな所ですが、いざ実際やってみると何だかグチャグチャになってしまう、なんて事も良くあるでしょう。
けど、それは世界のトップでも同じ事です。
⑦http://www.youtube.com/watch?v=SohHK4Jlnzs
レオジーニョvsハニ・ヤヒーラという、トップ中のトップのムーブですが、お互い必死なのでグチャグチャしてます。足も抜いたり抜かれたりって感じですね。
けどそういう中でも、上記のようなポイントは押さえていますよね。
なんか不恰好でも、キレイに上手に行かなくても、つい忘れちゃっても(笑)、そんな事は初めのうちは当たり前ですから、徐々にこういうポイントを、ムーブの中で出せるようにしてみて下さい!
頑張って下さいね!